アフガンの現状

今から24年前のアフガンは実に平和な国だったと誰もがいう…。
砂漠地帯と山岳地帯からなる国土は日本の1.7倍の面積を持っている。

アフガニスタンは昔から近隣諸国との交易が盛んにおこなわれていた。
首都のカブールは世界中の旅行者で溢れ、シルクロードの中継点で様々な文化、民族、言葉が交じり合った美しく、活気のある町だった。 

また、クチと呼ばれる遊牧民が自由に行き来し、農民もイスラム教の伝統を守り、ゆったりと時間が流れている国でもあった。

▲ バダッシャン

▲ 24年前のカブール市内。中央にはカブール川が流れ、シルクロードの中央、そして近隣諸国との交易によって栄えた。

▲ 破壊尽くされた街並み

79年のソ連軍の侵攻により、平和だったこの国の混乱が始まった。 侵略者であるソ連軍に対し、反政府勢力がゲリラ戦を展開し、内戦状態となった。 その後89年にソ連軍は撤退したが、90年代中頃に台頭したタリバンと、それに対抗する勢力との間で再び戦闘状態になり内戦は泥沼化していった。

そして、2001年のワールドトレードセンターの事件が起こり、アメリカのアフガニスタン攻撃が始まった…

長く続いた戦争に追い討ちをかけるように地球温暖化の影響で、旱魃が続き人々の飢えとの戦いが続いている。雨が降らずに、作物が枯れていき、絶望的な気分で暮らす人々。

村の伝統的な生活は戦争で破壊され尽くし、長引く旱魃で食糧生産も激減、多くの国民が難民となって近隣諸国に脱出していった。

▲ 廃墟の中で遊ぶ子供たち

20数年間続いた戦争で200万人以上(人口の1/10以上)が死亡した。 そして平和が戻った今でも、平均寿命は約42歳、識字率約36%、約4人に1人が5歳までに死亡するといった厳しい現状。 2002年になって世界中の国際機関やNGOにより、アフガニスタン復興が始まった。

そして、わたしたちネットワーク『地球村』も支援を開始した…