【環境トピックス】進む極圏の環境変化、南極巨大氷柱床の崩壊も (朝日新聞 1/11 京都新聞 2/6 AP通信1/30ほか)
今、地球環境の指標ともいわれる極圏の環境が地球温暖化の影響により急激に変化している。シベリアのヤクーツクでは平均気温がこの100年間で2.5度も上昇した。それに伴いシベリアでは、年間5~6メートルも永久凍土の境界が後退しているのが観測されている。また北極海の海氷は昨夏、人工衛星による観測開始後、最小を記録した。
米大気研究センターなどのグループらは、地球温暖化が今のペースで進めば2100年には10分の1程度に減少し、生態系や人間生活に大きな影響が出るとの調査結果をまとめた。専門家は「凍土が解けると土の中にあったCO2が大気中に放出し、さらなる温暖化を招き、悪循環に陥る」と警告している。
また英政府は今年1月末に公開した報告書の中で、「南極大陸の巨大な氷床が崩壊を始める恐れがある」と警告。もし、現実になれば海面を5メートル上昇させることになる。同政府は「気候変動によってもたらされる脅威はこれまでの予想よりも大きくなる恐れがあり、地球温暖化は抑制できない速さで進んでいる」と指摘している。