地球は今

【地球は今...】地球にやさしいお金の使い方

新聞などではバッドニュースがほとんど。でも、私たちの行動で、グッドニュースが生まれます。
私たちの取り組みで、多くの人と夢や希望を分かち合えます。今回は、地球環境にやさしいお金の使い方を考えてみましょう。

毎日できる投票=「買い物」!

選挙は数年に1回くらい。でも、なかなか生活に反映されません。もっといい方法はないでしょうか。実はあるのです!「買い物」です!
毎日の買い物で社会を変えることができるのです。

「ある商品を買う」ということはその商品を支持し、一票を投じるという意味を持っています。

買い物は毎日できる投票なのです。環境に配慮した商品に票が集まれば、その商品は支持されているということで、世の中に広がっていきます。

事実を知り、環境にやさしい商品を基準に毎日投票(買い物)をすることで、社会は変わっていくのです。

「千円」くらいで、できること
  • スイッチ付きのコンセントを使おう!
    家庭で使う電気の1割は待機電力。これを減らすことで、家庭の電力消費や家計の節約になります。
    スイッチ付きのコンセントを使うと手間が少なく、便利に節約できます。
  • 電球を電球型蛍光灯に替える
    家のトイレや階段などの白熱電球を電球型蛍光灯に替えましょう。同じ明るさだと消費電力は1/4~1/5程度に減り、しかも長寿命です。
    ひとつの電球は少し割高ですが、電気代、寿命を考えると比較的安価になります。
  • マイ箸、マイバッグを持とう!
    日本の割り箸の消費量が1年間に259億膳(林野庁)。これは、木造住宅約2万軒分に相当します。
    また、日本人の消費するレジ袋は約300億枚(日本ポリオレフィンフィルム工業組合)。
    これは、日本の自動車約80万台分のガソリン消費に相当します。
    「この程度はたいしたことはない」という一人ひとりの使い捨てが、日本全体となると莫大な消費量になります。
もうすこしお金を出してできること
  • 自転車を使おう!
    日本の自転車の国民一人当たりの保有台数は、先進国中第7位。上位の国は、環境先進国が並んでいます。
    第1位のオランダでは、自転車を使うと所得税の減税があるなど、国の政策として取り組んでいます。
    また、日本の自転車による交通事故死者数は、先進国で最多。自転車道の整備がかなり遅れていることなどが大きな原因です。

  • 農家から直接野菜を買ってみよう!
    無農薬の野菜を産地から宅配販売で購入したり、援農(農業をしている人を時々手伝うこと)をしてみましょう。
    生産者の顔が見える新鮮で健康な野菜を食卓に並べることから安心感が生まれます。
海外に目を向けてみよう
  • 余裕の範囲、節約したお金で募金をしよう!
    『地球村』では、さまざまなNGOなどと協力して海外への支援活動を行っています。私たちのお金でできる途上国の支援を紹介します。
    • 1000円で1か月分の一家族の食料を購入できる
    • 1000円で50人分の伝染病などの予防接種ができる
    • 1000円で砂漠地域に38本の地元の植生にあった木を植林することができる
    • 10万円で100家族が使う井戸を設置できる
    • 15万円で少年兵が社会復帰できる(地球村通信10月号の対談をご覧ください)
  • エコツアーに行ってみよう!
    日本が(直接・間接的)原因で環境を破壊している、東南アジアの国々やロシア・中国などの現地を訪れるエコツアーや植林ツアーに参加してみましょう。
    私たちの生活を維持するために海外の自然や人々に与えている影響を知ることから、私たちにできることが見つかります。
「ハガキ」で世界を変えよう

企業などに「こんなことがして欲しい」「こんなことを考えているのだけれど」という要望、提案のハガキや手紙、FAXを送りましょう。
今、多くの企業が求めているのは対立ではなく対話です。
この時、大切なのは、「非対立」の心を忘れないことです。

<これまでに『地球村』会員(市民)の提案から次のことが実現しています>

  • 環境に配慮した商品の提案が実現化しています。たとえば、環境NGOグリーンピースとの協力でノンフロン冷蔵庫の実現を後押ししました。
  • 『地球村』の企業会員がマイ箸運動に取り組むようになり、次々とマイ箸運動が広がりました。
  • 建築関係の企業が、環境ISOを取得し、リサイクルや省エネ・省資源に真剣に取り組むようになりました。
  • 自治体(札幌市・枚方市)が「ストップ・ザ・温暖化キャンペーン」に参加しました。
【できることからはじめよう】

日常生活の一つ一つの積み重ねが、環境問題や世界の問題にもつながっています。一人ひとりが心がけ、実践し続けることが大切です。
次の3つを心がけましょう。

  • 事実を知るように心がけよう
  • できることをまず何かひとつ始めてみよう
  • はじめたことを持続しよう

参考図書:「地球温暖化サバイバルハンドブック」  ランダムハウス講談社