巻頭言

【巻頭言】気付き

「今回の気付きは大きい!」 「二度と忘れることがない!」
こういう言葉、よく聞きます。気付きはとても大切ですね。

しかし、みなさん割りと簡単に、「気付きました」「わかりました」って口にしますが、本当に気付いたら、何かが変わります。本当にわかったら、行動します。
何も変わらず、行動しないのなら、本当に気付いたことになるのでしょうか。
何かを始めたとしても、いつのまにか忘れるようでは、本当に気付いたことになりません。実行できなければ、わかったうちに入りません。

また、割りと簡単に「わからない」とも言いますが、本当に知りたいことなら、簡単に「わからない」なんて口にするでしょうか。
まず、自分で調べようとするはずです。
本気なら、わかるまで調べ続けるはずです。

私はよく、人から、「世界は滅びますか?」とか、「地球環境はどうなるのでしょう?」とか、「原子力発電所は、なぜ無くならないのでしょう?」とか、「日本はなぜ、これほどおかしな国になったのでしょう?」とか、「日本を変えるには、どうすればいいのでしょう?」とか、「私には何がやれるのでしょう?」など、それこそ驚くような質問を受け、唖然とします。

私は、人は自分で考えないと、本当にはわからないものだということを、わかっていますのでQ&Aは受けないようにしています。
だから、時間に余裕がある時は、「あなたはどう思いますか」と問い返すようにしています。そして、相手がより深く考えられるように質問を重ねるようにしていますが、余裕が無い時は、私が思うことを答えてしまいます。
ただし、そういう場合は、たいがい「でも」が返ってきたり、さらに軽い質問が続きます。
それに答えていると、同じ質問に戻ったり、納得いかない顔で「わかりません」と去っていきます。まさに堂々巡りなのです。

たぶん、こういう人は、自分の中でも堂々巡りをしているのでしょう。
本当に知りたいわけじゃないのでしょう。
本当は関心がないのだろうし、本気ではないのでしょう。
私は、本当に知りたいことや大切なことは、人に質問しません。
自分で調べてきましたから、わかったことは絶対に忘れません。
このこと、どう思いましたか。
あなたはどちらですか。