環境トピックス

【環境トピックス】環境破壊の損害530兆円(UNEP)

国連環境計画(UNEP)の研究班は、地球温暖化や大気汚染など、人間活動が原因の環境破壊による2008年の損害額は約6兆6000億ドル(約530兆円)に上り、世界のGDP総計の11%になると発表した。研究班は、過去の研究結果などを基に、温暖化と関連があると見られる農作物の被害や災害、窒素酸化物や硫黄酸化物などの大気汚染による健康被害などから、2008年の環境破壊による世界の損害額を試算した。最も損害額が大きかったのは温暖化関連の4兆5300億ドルで、水資源の浪費や水質汚染が1兆2260億ドル、大気汚染関連が5460億ドルなどで、合計は約6兆6000億ドルになると推定された。UNEPは、現在の傾向が続けば2050年の損害額は約28兆6000億ドルになると推定し、「環境対策を放置することは今後の世界経済にとって大きなリスクになる」と警告している。

UNEPのプレスリリース