【環境トピックス】ガス削減努力、不十分温室
2013年11月13日朝日新聞ほか
国連環境計画(UNEP)は、「現状の温室効果ガスの削減努力では、温暖化による気温上昇を『2℃以内』に抑える目標には不十分」とする報告書をまとめた。「ギャップリポート」と呼ばれる報告書によると、2010年時点の世界全体の排出 量は約500億トン(二酸化炭素換算)だが、現状のペースで排出が増えると20年時点では590億トンになると見込まれる。2℃以内の目標を達成しようとすると、440億㌧に抑える必要がある。一方、各国が自主的に掲げる20年の削減目標が実現できたとしても、目標の水準を80億~120億トンオーバーしてしまうそうだ。
報告書では、「20年の削減目標を達成できる可能性は残っている」と結論づけている。UNEPのシュタイナー事務局長は、「現状の削減ペースは不十分。技術も普及策もすでにある。足りないのは政治的な意志だ」と述べた。