環境トピックス

【環境トピックス】原子力は"準"国産、「純国産」エネルギーに非ず!

3月17日東京新聞

日本は資源が乏しいとされている。政府は、原子力を「準国産エネルギー源」と位置付け、原発を資源問題解決の切り札と強調する。

核燃料の原料・天然ウランの原産国はカナダやカザフスタン、豪州などで、米国やフランス、英国、ロシアで核燃料用に加工されたものを日本は輸入している。しかし、政府は、元のウランは輸入でも、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して再利用すれば、輸入と国産の中間の「準国産」になるとする。

しかし、核燃料サイクルの再処理工場は未稼働、MOX燃料工場は建設途中、新基準による審査もまだ、さらに、再利用の行程も外国依存になる。万一、MOX燃料が作れるようになったとしても、MOXを使用すると高レベルの核のごみが、通常の核燃料よりも2倍多く発生するという。

核燃料サイクルに、日本はすでに10兆円を投入している。核のごみを減らす技術開発を進めると政府はいうが、最終処分場が見つかっていない現実を見つめることも大切だ。