米国のNASAとカリフォルニア大学の研究者グループは、人工衛星などの観測結果から、南極大陸で6つの氷河が急速に溶け出し、世界最大級の氷床「西南極氷床」の安定を脅かしていると発表した。近年、氷河が海水温の上昇によって溶解の速度を上げている。氷河の融解だけでも、地球全体の海面を約1メートル押し上げる可能性があるが、「西南極氷床」の融解は約3メートル上昇させる可能性がある。研究者は氷河の後退は既に「もはやあと戻りできないポイント」に達したと推測している。