スペシャル対談

2014年9月 社民党党首 吉田忠智さん

2013年12月、社民党党首に就任した吉田忠智さん。公式プロフィールに「ネットワーク『地球村』会員(日本最大の環境NGO)」の文字を見つけて、事務局から連絡を取ってみると「お会いしましょう」ということになり、参院予算委員会で党首討論が行われた翌日、高木代表が参議院議員会館に出かけ、久しぶりの再会を果たしました。

 

「非対立」と「自分が変わる」が原点

高木 こんにちは。お目にかかれて光栄です。プロフィールを拝見して調べてみたら、15年も前から『地球村』の仲間だったのですね。

吉田 こちらこそ、高木代表にお越しいただき大変光栄です。

高木 先日は党首討論お疲れさまでした。思うところを100%話せましたか。私も多くの人にお話をする立場(プロ)なので、2、3アドバイス申し上げたいのですが。

吉田 はい、もちろんです。

高木 まず、いい声(バリトン)をもっておられるのですから、声を生かしてゆっくりと話す。間を置きながら重々しく。限られた時間では、テーマを絞って深く追及した方が、メディアにも効果が大きい。例えば、「集団的自衛権は憲法違反で許されないことだ」という点で追い詰めていく方がよかったのでは。

吉田 なるほど。

高木 会う早々、失礼しました。今日は吉田党首を激励したいと思ってやってきたのです。
さて、対談に入りましょう。15年前は、どのようなきっかけで『地球村』の会員になられたのですか。

吉田 大分『地球村』の方からのお誘いで、講演会に参加させていただきました。

高木 当時のお仕事は何をされていました?

吉田 当時は県職員でした。その後、県会議員を3期10年、任期途中で参議院に出馬しました。

高木 『地球村』に触れていただいて、考え方に変化はありましたか。

吉田 やはり、「非対立」と「自分自身が考えを変えて、行動しなければならない」ということが大きいですね。高木代表から、この考え方を伺い、自分の生き方が変わった思いがします。

高木 そうでしたか。それはうれしい。

吉田 この二つが、私の政治活動の原点ではないかと思います。

 

本当に平和で安全な社会を

高木 プロフィールに『地球村』会員と書かれているのを見て、『地球村』の理念や活動に賛同してくれているのだろうと感じておりましたが、活動の原点と伺って、ますますうれしくなりました。
さて、話は戻りますが、県政から国政に進まれたのは、どういった思いからですか。

吉田 県政をやっていく中で、どうしても国政の壁に突き当たるのです。法律から変えなければならない、そう考えて2010年参議院選挙に出ました。

高木 国会議員としての4年間、どのようなことを目標に活動されてきましたか。

吉田 私は人間が好きなんです。県議時代、人が苦しんだり、貧しかったり、悩んだりしているのを見ると心が痛かった。その壁が国にあることがわかったので立ち上がったのです。今、一番大切にしているテーマは、「憲法9条と平和」、「労働者の生活と権利」、「地球環境と原発」、この三つです。『地球村』の考え方とも共通すると思いますが、本当に平和で安全な社会を作るために活動しております。

高木 現政府は、そういった面では、ことごとく逆方向を向いていますね。

吉田 そうです。まったく逆方向です。

高木 どのように戦っていきますか。

吉田 社民党も5人ですからね。私たちと考え方の近い方々と、いかに手を結んでいくかが大事です。

高木 私も、野党再編⇒野党連合⇒政権交代に期待しているのですが、いい動きはありませんか。

吉田 実は現在、「立憲フォーラム」という超党派の護憲派議員グループが40名ほどおります。

高木 そうですか。それは楽しみです。そのグループをぜひ広げたいですね。

吉田 自民党の中にもリベラルな議員はいるのですが、総理には逆らえない状況があるようです。

 

対話続行、改革断行

高木 うーん、そこなんです。なぜ、安倍総理に逆らえないのでしょう。安倍総理は、なめらかな弁舌と、論理のおかしい例え話は巧いけれど、説得力や迫力はない。吉田党首も総理に力負けしないで自信を持って立ち向かってください。「私の後ろには、平和を望む1億人以上の国民がついていますよ。私は絶対に引きませんし、負けませんよ」というくらいの自信と迫力を持ってください。

吉田 ありがとうございます。

高木 ところで、「平和の3原則」はご存じですか。
①話し合う ②違いを理解する ③歩み寄る
これは、どんな場合も大きな効果があります。党首討論の際にも、ぜひ参考にしてください。

吉田 シンプルでわかりやすいですね。国民の本当の幸せ、未来の平和と安全に向けて動いていく所存です。応援してください。

高木 では最後に、これからの夢を教えてください。

吉田 今は政治が国民から信頼されていませんから、自分自身の姿勢と信念で、信頼を取り戻せるよう政治を行っていきたいと思っています。
社民党の政策をしっかり訴えながら、「対話続行、改革断行」のスローガンで進んでいきます。

高木 いいですね。「対話続行」は、まずは総理のスローガンとしてもらいたいですね。
ところで、先日お送りした冊子『軍隊を廃止した国 コスタリカ』と『平和のつくり方』に目を通していただけましたか。あれには、国会で議論されている平和についての課題の解決がまとめてありますので、全国会議員722名の方々にプレゼントしようと思います。議員さんに読んでもらえるでしょうか。

吉田 あれはいい本でした。とても参考になりました。平和について真剣に考えている議員は読むと思います。

高木 読んでいただければ、きっと変化が起きる本なので、ぜひお口添えください。
今後一番大切な野党再編についてもなんとかしたいと思っておりますので、これからも情報交換いたしましょう。今日はありがとうございました。


◆社民党オフィシャルページ
 http://www5.sdp.or.jp/index.html 
◆吉田忠智ホームページ
 http://www.e-oita.jp/tadatomo/