【環境トピックス】南極の棚氷が激減、急速な海面上昇の可能性も
欧州宇宙機関(ESA)は、過去18年間の人工衛星による観測データを元に南極の棚氷が激減していると発表した。報告によると1994年からの10年間の棚氷の年間減少量(25Km3)に比べて、2003年以降の棚氷の年間減少量(310Km3)は10倍以上に加速している。棚氷が急速に減少すると棚氷によって支えられている南極大陸上の氷が海に滑り込み、急激な海面上昇が起きる可能性がある。特に西南極大陸での一部の棚氷は、過去18年ですでに18%消失している。英リーズ大学のシェパード教授は、「これほどの速いペースで氷が薄くなれば長くは持たず、深刻な状況である」と話している。
(2015年3月27日 Science)
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