環境トピックス

【環境トピックス】注目度の高いキーワードの解説

最近、環境のニュースで聞きなれない横文字を目にしませんか?今回の環境トピックスでは、その中でも注目度の高いキーワードを分かりやすく解説してみました。

  • ナノ化粧品
  • ピーク・オイル
  • LOHAS(ロハス)
  • LCA(ライフ サイクル アセスメント)

【ナノ化粧品(超微粒子含有化粧品)】(毎日新聞 9/20)
同じ成分でも、粒子がより細かい方が透明感の高いファンデーションや紫外線予防効果の高い日焼け止めができる。そんな超微粒子を売りにした「ナノ化粧品」が 80年代後半に登場しました。しかし、ナノメートル(10億分の1メートル)の超微粒子は吸入することにより、健康に悪影響を与える可能性があるとの報告がでてきており、その安全性に疑問の声があがってきています。現在の化粧品は、水銀など一部の成分の使用は禁止されていますが、含有成分の大きさや形状までは規制されていません。専門家は、第二のアスベストにならないよう、安全性がしっかりと確認されてから使用すべきだと注意を呼びかけています。

【ピーク・オイル】(東京新聞 12/19)
かつてない原油高の時代を迎えている中、“ピーク・オイルを切り口に石油争奪に走る米国”を描いた翻訳本「ピーク・オイル」(リンダ・マクウェイグ著益岡賢訳作品社)が出版され話題を呼んでいます。ピーク・オイル説と聞くと、石油の枯渇を思い浮かべますが、少し違っています。『次第に容易に採れる石油が減ってコストがかさみ、生産量が頂点を迎える一方、需要は確実に増え、需給が逆転する現象』を指します。時期は様々な説がありますが、2010年前後を指摘する声が強いようです。翻訳者は「日本も環境と資源両面で、安価な石油に依存している産業構造の見直しが迫られている」と語っています。このまま石油依存の生活が続けば1970年代のようなオイルショックがまた起きるかもしれません。

【LOHAS(ロハス)】(朝日新聞 11/3)
英語の“ライフスタイル オブ ヘルス アンドサステナビリティ”の頭文字をとった言葉で、『地球環境と健康を大切にし、持続可能な社会をめざす生活』という意味で使われています。商品を選ぶときは環境負荷の少ないものを選び、地球温暖化防止や自然エネルギーの実現化を望み、食や運動にも気をかけ、自己啓発のための習い事に通う。このような生活をロハス的な生活と呼び、ヨーロッパでは3割の人がロハス的な生活を送っています。環境に対する意識の低い日本では、まだなじみの薄い言葉ですが、最近テレビや雑誌などでもよく取上げられており、一部のグリーンコンシューマ層を中心に徐々に浸透しつつあります。

【LCA(ライフ サイクル アセスメント)】(京都新聞 8/17)
ある製品の一生を通じて使用されるエネルギー量や材料の使用量、排出されるCO2や環境汚染物質を算出し、環境への負荷の度合いを調べる評価方法のことです。日本で作られている家電製品を例にとると、鉄やアルミの原料となるボーキサイトの採掘にはじまり、その輸入、鉄やアルミの生産、部品の製造、組み立て、商品の販売店への搬送、消費者が使用しているときのエネルギー使用、使い終わってリサイクルされ、残りが廃棄されるまでの全サイクルがLCAの対象となります。LCAの認証を受けた商品はまだ少ないですが、今後広まっていけば、自分の使う製品がどの程度環境に負荷を与えるのか、消費者が一目で判断できるようになります。