【地球は今...】「素敵なロハスライフ」第4回 地球の健康に配慮した生活(1)
前回まで、からだの健康、こころの健康をとりあげましたが、今回は地球の健康についてです。
「からだ」と「こころ」につながるロハス スタイルとしての「地球に優しい生活」、そして地球環境を考えてみましょう。
地球環境の現状と私たちの健康
1972年に最初の地球サミットが開催されて以来、地球環境問題の重大さを世界の人たちが認識するようになりました。
しかし、地球の健康状態(地球環境)は悪化し続け、直接、私たちの病気、健康、ライフスタイル、そして世界中の人々に大きな影響を及ぼしています。
環境が悪くなったから、環境の良いところで生活をしましょうと回避できる地球ではなくなっています。
ロハスは地球にやさしいがテーマ。まず、地球が世界規模で大きなダメージを受けていることをよく知り、そしてロハスな生活をする必要があります。
【オゾン層破壊】
地球の成層圏にあるオゾン層は、有害紫外線から地上に住む生物を守るバリアの働きを持っています。
地球のオゾン層は、1999年に欧州の上空にもオゾンホールが発生、北極圏のオゾン層は40%減少、日本の上空でも30%以上が減少するなど、オゾン層の破壊によって地上に降り注ぐ有害紫外線が増加、皮膚がん、白内障が増加しています。
また有害紫外線によって免疫が低下し、感染症の発生により致死率が高くなります。
男女、年齢を問わず紫外線から身を守るライフスタイルを工夫することは、現代人の常識です
(日本でも紫外線情報が気象庁から発表されるようになっていますが、まだまだ告知は不十分です) 。
- 紫外線量のピークは10~14時頃。この時間帯は外での活動をさけましょう
- 紫外線防止ローション(SPF15程度のもの)を塗る習慣をつけましょう
※SPF50のものなどは、SPF15程度のものとほとんど効果は変わらないのですが、含まれている化学物質の量が多く人体や環境に悪影響を及ぼしてしまいます。 - サングラスはUVカット率の高いものを身に付けましょう
- 外に出るときは、子供はもちろん大人も帽子をかぶって出かけましょう
- 日焼けは避けましょう。日焼けは健康のシンボルではありません
【地球温暖化】
地球の気温が過去400年で最も暑くなっていることがすでに報告されています。
また、地球温暖化が原因と考えられる異常気象も多発しています(今月号の環境トピックスでは今年の異常気象を取り上げています)。
今後、マラリアやデング熱のように熱帯域に多い感染症が、温帯の日本でも増加し、免疫がないため大流行することも予測されています。
【熱帯林の伐採】
熱帯林の95%は過剰な伐採で、よりすでに危機的な状態になっており、アマゾンなど地球上の主要な森林は 50年ほどで砂漠化すると予測されています。
アフリカの熱帯地域の風土病「ラッサ熱」や「エボラ出血熱」「エイズ」などの伝染病は、人間が調査や開拓などで奥地に入り込むことによって感染し、発達した交通によって広まっています。
未知の疫病が世界規模で大流行する可能性が十分にあります。
【生物種の絶滅】
毎年、5~15万種の動物や植物、微生物種が絶滅しており、地球の歴史上、過去5回の大絶滅よりも大規模に進行していると言われています。
よく知られている「キニーネ」「アスピリン」や多くの抗生物質(ストレプマイシン)などの薬は、先住民の人たちが植物や動物などの伝統的な使用方法を元に分析し、抽出したものが大部分を占めています。
特に地球上の生物種の半数以上が生息しているといわれる熱帯林の破壊により、未知の薬剤の元すら絶滅させてしまう可能性があるのです。
8月に入り、暑さがピークに達していますが、クールビズやクーラーをできるだけ使わない生活、夏野菜の料理など、地球と人にやさしい夏の過ごし方をいろいろ工夫をしましょう。
「冷房病になってしまって…」なんてことを言うあなたは、地球にやさしくない生活をしていますよ。
まずは、屋外との気温差を5度以内にすることを基準として室温を調整しましょう。
地球は今、不摂生で成人病にかかっている人と同じです。
この地球の成人病は、すでに、自然治癒力で回復する状態ではありませんし、特効薬もありません。
私たちの出来ることは、日々の生活を見直し、少しでも地球にやさしいロハスライフを心がけることです。
- 省エネ、省資源を心がける
- 化学物質をなるべく使わない生活を心がける
- 生き物を大切にする。生き物を守る環境作りにつながる生活をする
- 国内で生産されたものを使う生活をする(輸入品をなるべく使用しない
※地球の健康を見直すことが、私たちの健康的な生活へと直接つながっています