地球は今

【地球は今...】「素敵なロハスライフ」第7回 生活の中のロハス(食を知る)

私たちが目指している健康的なライフスタイル。その中でも、自分の心と体が喜ぶ“食”はとても大切なものです。
今回は、現在の食環境に生きる私たちにとって、知っておくべき食知識を紹介していきます。

お肉の基礎知識

日本国内で消費されている肉の量は、年間355万トン(牛300万頭、豚3500万頭、鶏6億羽)。
一人で年間28kgの肉を食べています。 〔農水省資料〕
この肉を生産するために穀物飼料が、国内だけで2000万トンも消費されています。
これは、およそ6000万人分の穀物消費にあたり、輸入肉の穀物飼料も合わせると、1億人分以上の穀物消費にあたる食糧を牛などのえさに使用しているのです。

※アメリカ産牛肉は安全?⇒BSE(狂牛病)対策が不十分
アメリカでは、牛の肉骨粉は牛に対してのみ、使用が禁止されているだけで、狂牛病の原因であるプリオンが、「牛の肉骨粉⇒鶏のえさ」、そして「鶏からつくった飼料⇒牛のえさ」、と伝達する可能性が十分考えられます。
また、肉骨粉の使用禁止の管理が不十分(2002年アメリカ会計検査院報告)であることや、狂牛病の検査が不十分(2006年アメリカ農務省監査官報告)であるとも報告されています。
自分の安全を自分で守るためには、アメリカ産牛肉を食べないことをお勧めします。
遺伝子組み換え食品の基礎知識

除草剤をかけても枯れない遺伝子や、殺虫毒素をもつ微生物の遺伝子を組み込んだ食品です。
アメリカ、カナダなどで栽培された大豆、ジャガイモ、トウモロコシ、ナタネ、ワタ、アルファルファ、てんさいが日本へ輸入されています。

◆ 遺伝子組み換え食品は安全?

  • 除草剤をかけても枯れない穀物や野菜 ⇒ 除草剤を大量に使う
  • 殺虫毒素を持つ穀物や野菜 ⇒ 人への影響は不明(特に長期間の検査は全くされていません)
  • 遺伝子組み換え食品による人の死亡事故も報告されています。

◆「遺伝子組み換えではありません」という表示はホント?
ほとんどのものが表示義務の対象外となっています。
日本では、食品の含有基準が、食品の重量全体の5%以下しか使用していないものには表示義務は無く、醤油、大豆油、コーン油、コーンフレーク、マッシュポテト等も表示義務はありません。

欧州では、すべての食品、飼料、添加物に表示義務があります。
食品の重量全体の1%以上使用している場合は、表示が必要という厳しい基準です
(日本で「遺伝子組み換えでない」と表示された食品が欧州では「遺伝子組み換え」と表示されている例があります)。

※環境NGO「グリーンピース」が安心な商品・メーカーのリストを作っていますので、参考にしてください。 『トゥルーフード・ガイド』http://www.greenpeace.or.jp/truefood

日本人の年間消費量

私たちが食べている食品のカロリーは、一日に約3000キロカロリー。
WHOの最低摂取基準(2100キロカロリー)に対して、4割(5000万人分)以上も多く食べています。
その結果、糖尿病、肥満などの生活習慣病が、病気として我われの中で広がるのは当然のことと言えるでしょう。
そうした飽食を減らすことで、食品の自給率は上がり、5000万人分の食糧の無駄がなくなり、もちろん生活習慣病もなくなります。

食品の過大な広告と医食同源

私たちの周りでは、「これさえ飲めば、健康問題は解消」と健康への効果を過大に表示した食品(マジックフード)が、数えられないほど販売されています。
こうした食品は、1950年代から登場しましたが、一つひとつを見ると、数年の流行の後消えてしまっています。
効果がないものがほとんどだからです。
医食同源という言葉があるように、普段の食生活から、「安心な食品を求め、飽食をせずに、ゆっくり楽しみながら食べる」を心がけることが大切です。

ロハスな生活を実践するために

子どもたちの食育を考えるとともに、あなたの食育をもう一度見直しましょう。

  • 飽食、グルメをやめよう
  • スーパーなどで売られている惣菜、冷凍食品に頼らない
  • 愛情を込めて食事を作り、愛情を込めて食べましょう
  • 有機食品を選びましょう
    (虫が食べられないものよりは、虫が食べているものを)
  • 肉食を減らそう
  • 家庭菜園を始めよう
    (ドイツでは野菜の20%以上が家庭菜園で作られています)