【環境トピックス】世界のCO2排出 IPCCの最悪のシナリオを上回る (5月10日、22日各紙)
世界銀行は地球温暖化の原因である二酸化炭素(CO2)の排出量が2003年に世界全体で1990年比16%増加したとする報告書をまとめた。
このうち日本と米国はそれぞれ15%、20%の増加だった。報告書は「先進国は京都議定書の、先進国で5%削減の約束から大きく外れている」とし、温暖化対策の遅れに警鐘を鳴らしている。
排出量が急増している中国とインドは、1人当たりの排出量でみると、米国の1割前後にしかならない。
このままでは、世界の二酸化炭素排出量が2030年には京都議定書の基準となる1990年(212億トン)に比べ、2倍以上の429億トンに達すると予想している(米エネルギー省)。
さらに二酸化炭素排出量の排出速度も1990年代のほぼ3倍になっており、国連IPCCが想定した最悪のシナリオを上回る急激な伸びで進んでいる(米カーネギー研究所)。