環境トピックス

【環境トピックス】温室効果ガスの先進国の排出80%削減が必要 (国連開発計画UNDP報告)

国連開発計画(UNDP)は、温室効果ガス排出量削減を先進国には1990年に比べて2020年までに20~30%、2050年までに80%の削減、途上国には2030年までに排出増をなくし、2050年に20%の削減を求める「人間開発報告書-気候変動との戦い」を公表した。

気候変動の影響は特に貧困地域で深刻化。温暖化による干ばつや気温上昇、降雨の不順による農業システムの崩壊で、アフリカ大陸南部を中心に最大6億人が栄養失調になる恐れや、洪水や台風で最大3億3000万人が移住する可能性があることを示し、「気候変動への対応に失敗すれば、各国間の深刻な不平等が拡大する」と警告。「問題を作り出した豊かな国々が、世界の貧しい人々の夢と希望がむしばまれていくのを傍観することは許されない。気候変動に関する国際交渉で自己満足と言い訳が幅を利かせている状況は容認できない」と先進国の責任を厳しく指摘している。