地球温暖化や原油高を背景に先進国が原子力発電に回帰したり、途上国や産油国が新規導入する動きが加速している。世界の原発は435基から将来的に800基に近づくとの推計もある。CO2の排出は少ないが、原発事故や核兵器への転用は重大な影響を及ぼすため、安全性や平和的利用の確保などの課題がより一層重視されてきている。
原発の追加計画数はロシアで40、アメリカ35、中国30、インド20、日本でも10となっている。新規導入はオーストラリアやトルコ、ベトナムなど26カ国にも上る。専門家からは「パンドラの箱を開けることになりかねない」と危惧する声もあがっている。