環境トピックス

【環境トピックス】日本海などで水温高まり漁獲減少深刻  (7月26日 国連UNEP報告)

日本を含む各国の沿岸海域のほとんどで、過去25年ほどの間に地球温暖化による海水温の顕著な上昇が観測され、魚の資源の減少が目立つなどとする調査報告書を国連環境計画(UNEP)がまとめた。UNEPは、世界の沿岸海域を生態系などに注目して64カ所に分け、それぞれの環境の変化を分析。61海域で1982年以来、顕著な海水温度の上昇が観測されていることが分かった。最も温度上昇が大きかったのはバルト海の1.35度で、日本海は4番目に大きく、約1.1度上昇している。
また、日本近海ではサバやニシン、欧州ではタラ類、世界的にはマグロやサメなどの魚種で資源減少が進んでおり、北海道東岸から千島、カムチャツカ半島にかけての親潮海域では、1985年ごろには年間90万トンを超えていた漁獲量が、最近では40万トンを切るまでに落ち込んでいる。UNEPは、沿岸海域の生態系の回復や保全対策の強化を日本など各国に求めている。