【巻頭言】 幸せのたね 「赦しの花」
とても心温まる話ですのでご紹介します。
エルトゥールル号と同じくらい感動的な史実です。読んでいて涙がこぼれました。
ローカル記者「やいちゃん」の日記(ブログ)から。
(ブログアドレス http://www.econakoto.net/eco-yai/article/138)
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先日、地元の公民館で行われた「朝顔の集い」に参加しました。
そのイベントでは、絵本「赦しの花」の中国語による朗読があって、私は、日本語の朗読を担当させていただきました。
(※ 絵本「赦しの花」 撫順の奇蹟を受け継ぐ会・九州支部編 出版社・せいうん)
この絵本は、中国の収容所から帰ってきた元日本兵の実話です。
昔、中国の撫順(ぶじゅん)には、戦犯管理所がありました。
かつて満州と呼ばれて日本領だった頃は、中国人の政治犯が大勢収容され、その中で多くの人が命を落としました。
絵本なので詳しくは描かれていませんでしたが、 「記念写真を撮ってやるから並べ!」と命令しておいて、一斉に撃ち殺すなど、残虐な行為があったそうです。
日本の敗戦のあと、今度は日本兵1000人が収容されたのですが、管理所の中国人の所長は、収容された日本兵に対して、捕虜としてではなく、人間的な扱いを行ったそうです。
兵士たちは、3度の食事をとり、治療を受け、散髪をしてもらい、絵を描いたり、本を読んだりして毎日を過ごしました。
恨まれ、憎まれているはずの相手が、自分たちに怒りをぶつけてこない。
それどころか、自分たちが食べてもいない白米を出してくる。
戸惑い、いぶかりながらも、穏やかな日常の中で日本兵たちは、自分たちのおかした過ちに、自分たちで気付いたのだそうです。
「なぜ殺してしまったんだろう!」
「どうして簡単に殺せたんだろう!」
そこからは、兵士たちの罪の告白と懺悔が続いたそうです。
やがて、兵士たちが日本に帰れる日が来たとき、
所長さんから、朝顔の種を一つまみずつ手渡されたのだそうです。
「もう二度と武器を持って大陸に来ないでください。
日本へ帰ったら、きれいな花を咲かせて幸せな家庭を築いてください」
それからずっと、託された種を九州で育てている副島さんというおじいさんの話を、「撫順の奇蹟を受け継ぐ会九州支部」が、一冊の絵本にまとめました。
「憎しみや報復の連鎖では平和は訪れない」と、言葉では簡単に言いますけれど、実践は簡単なことではないはずです。
なのに、まず「赦す」ということを実践した、所長さんたちの勇気に敬服し、副島さんをはじめとする多くの元兵士たちが「撫順の奇跡」を語り継いでいるそうです。
この話は、ほとんど報道されることはありません。私もこの絵本で初めて知りました。
8月は、日本の被害にばかり目が行きがちですが、日本の加害の歴史、赦しの歴史も知り、だからこそ私たち日本人には、平和のために尽力する責務があるのだということを、自覚しなくてはならないと思います。
この話、ぜひ多くの人に知っていただきたいです。
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★日本の役割、進むべき道
戦後64年、「所得倍増」 「工業立国」 「輸出立国」 「高度経済成長」 「列島改造」
「生活大国」など経済拡大路線で進んできましたが、デメリットも大きかった。
国土の荒廃、人心の荒廃、環境の荒廃、政治や社会への信頼や夢の崩壊・・・。
政権交代といっても、マニフェストを見ればどの党も大差はありません。
どの党も「景気回復」「GNP拡大」がメイン。
「環境」「医療」「教育」「育児」といっても、経済成長路線のオンパレード。
国民の求めているのは、そんなものではないはずです。
真の日本の役割、ビジョン、進むべき道は何か。
私の考え(要約)を述べます。
【1】日本は、唯一の被爆国としての大きな役割と責務がある
【2】戦争は、戦うより戦わない方が被害は少ない
【3】勇気を持って、不戦宣言、平和宣言、軍備放棄、自衛隊廃止、軍事費ゼロ
【4】自衛隊 ⇒ 災害救助隊 防衛省 ⇒ 平和省 防衛大臣 ⇒ 平和大臣
【5】世界の紛争の調停、和解に全力を傾ける
【6】アメリカとの軍事協定(日米安全保障条約)を解消
【7】核廃絶の調停国になる(現時点で日本政府は、オバマ大統領の核廃絶に反対)