巻頭言

【巻頭言】この1年を振り返って

昨年12月号の「この1年を振り返って」を読むと、「国内は政治面では混乱と不毛の年。
世界は金融危機と世界同時不況の年」という最悪の状況でしたが、この1年は、最悪の状況から脱出、希望の持てる1年でした。

【国内】
・念願の政権交代が実現、経済面でも不況から回復基調。
・新政権は「土建政治、官僚政治の打破。福祉、環境に取り組み、赤字予算の脱却」などを公約に掲げ、「公共事業の見直し、官僚政治の見直し、予算削減、普天間基地問題」など努力は見られるが、成果はまだ見えないという現状。
・「高速道路無料化、ガソリン暫定税率廃止」など環境と逆行する懸念もある。

【世界】
・金融危機、世界同時不況も一服、回復基調。
・オバマ大統領のプラハ演説(核兵器廃絶宣言)など、いい変化が始まった。
・温暖化防止では「二酸化炭素削減。2050年先進国80%削減、世界で半減。
2020年、ドイツ40%、イギリス30%、日本25%削減」という流れ。

●『地球村』として
★講演会108回
講演会は、事実を知らせ、社会を変えていくために必要なものです。
聞くだけではなくグリーンコンシューマになってもらうために、『地球村』の仲間になってもらうことが大切だと思います。ぜひ、地元で講演会の主催をお願いします。

★ワークショップ18回
ワークショップは、一泊二日(30時間)ですから、講演会10回分の内容です。理解を深め、社会を変えていく力をつけるためのものです。
グリーンコンシューマを増やすことのできる人を養成する場です。地元でワークショップの主催をお願いします。

★出版
今年の出版は、『コーチング・ワークショップ』です。この本は文字通り「コーチング」のワークショップを本にしたものです。「コーチング」と「ワークショップ」とが体験できる本です。
『選択可能な未来』と合わせてお読みください。『選択可能な未来』は、『転生と地球』の改訂版であり、「未来のビジョン」を書き加えました。私の現時点の集大成です。

★児童、少女売買の防止と救済活動の支援
映画「闇の子供たち」をきっかけに、この問題を調査し、カンボジア視察に行きました。
現状を知り、問題の根深さにショックを受けました。
そして、この問題の改善に向けて支援活動を開始しました。
現在、カンボジアの子供シェルターの支援、インドの少女のリカバリー・ケア・センターの支援を始めています。ぜひ、ご支援お願いします。

★根本問題
こうした問題を調べていくと、必ず共通の根本問題に行き着きます。
たとえば、無駄なダム、無駄な道路、無駄な空港などは、必ずそこに巨大な利権が存在し、それを求める人々によって推進されています。
戦争も、必ずそこに巨大な利権が存在し、それを求める人々によって推進されています。
年間300万人といわれる少女売買も、売春、買春というビジネスが存在します。そして、その根本には、さらに巨大なビジネスや利権が存在するのです。

★貧しい国から買うことは・・・
コーヒー、チョコ(カカオ)、タバコ、バナナ、パイナップル、パパイア、マンゴーなどの農園。エビの養殖場や肉牛の放牧場。
それらは森林を伐採したり、貧しい人々の土地を奪って作られる場合が多いのです。その結果、生活できなくなった人々が出稼ぎしたり、ホームレス、ストリートチルドレン、売春、人身売買などの犠牲になります。
映画「闇の子供たち」で描かれている児童や少女を買う人たちは犯罪者ですが、その根本原因であるコーヒー、チョコ、バナナなどを食べている人たち(一般市民、十億人)は犯罪者ではないのでしょうか。
私は、根本は同じだと思います。
以前から、「コーヒー、タバコ、バナナなどをやめましょう」と呼びかけていたのは、主として熱帯林の伐採、貧しい人たちの土地を奪っているからでしたが、いまは児童売買、少女売買の問題も加わって、より強く訴えたいと思います。

来年は、日本も大きな変化の年です。どうぞ、積極的にチャレンジしてください。

★『地球村』のサポータ(社員)になってください。
★講演会、ワークショップの参加、および主催を
★冊子『ありがとう』、100冊プレゼントを