地球は今

【地球は今...】もし、地球が1mの球だったら・・・

●地球の大きさ、人の大きさ、時間は?

直径が12,756キロの地球を1mの球に縮めてみると、地球の表面積は、たたみ2畳よりも少し小さいサイズになります。
この「1mの地球」では、たたみ2畳の上に人間が68億人と、動物、植物、昆虫、菌類も含めて700万種の生物が生きています。

・たたみ2畳のうち、7割が海で3割が陸です。陸地は、新聞紙4枚分です。
・日本の面積は、名刺の半分より小さくなります。
・人は130ナノ。「1mの地球」では、象や鯨が細菌類の大きさ、私たち人間はウイルスの大きさしかありません。
・時間も同じ縮尺で縮めてみると1日は0.007秒。1年は2.5秒。46億歳の地球は、生まれてから360年経っています。
 私たちの一生を80年とすると198秒、3分程度の命です。


●オゾン層破壊はすすんでいる

この「1mの地球」では、空気のある層(大気圏)はわずかに1センチ。オゾン層は2~3ミリの厚さになります。
この薄い膜で紫外線がさえぎられ、地球上の全ての生物が生きています。
フロンガスでオゾン層が破壊されることが発見されたのが1970年代です。
この地球の上空で360年かけて作られてきたオゾン層は、2分弱でどんどん薄くなっています。


 ●地球温暖化の原因は?

実際には過去100年間で0.7度気温が上昇し、今後100年で最大6.4度上昇すると予測されていますが、「1mの地球」では、4分間で0.7度上昇し、4分後には最大6度上がるという状況です。
その結果、熱波、かんばつ、豪雨、洪水などが頻発しています。130ナノの人間が、「1mの地球」の温度を急上昇させています。


●森林の減少、砂漠化は深刻

新聞紙4枚分の陸地のうち、人や生き物が生きることができる面積はさらに限られています。
1枚分はすでに砂漠化、残りは、両極や高山などとても住めない土地が大部分です。
森林はノート2ページ分しかありませんが、地球上の生物が生きていくために必要な酸素を作り出しています。
その森が30秒ごとに名刺の大きさだけ減り、砂漠化しています。このままでは全ての森がなくなります。

●水が枯渇している

表面の7割に水があります。
たくさんあるように見えますが、一番深いところ(チャレンジャー海淵10,920m)で0.9ミリしかなく、表面に薄く張り付いているだけです。
全ての水を集めてもペットボトル1本分ぐらい(600cc)です。大部分は海水や北極南極の氷などで、飲み水に使える水は小さなスプーン1杯分。
放射能汚染や化学汚染などでその水を汚したり、無駄に使い捨てたりして、私たち自身が使える水量を急激に減らしています。

●石油や石炭の量は?

石油の埋蔵量はゴマ1粒、石炭の埋蔵量はゴマ1粒の4分の1ぐらいです。石油や石炭に頼っている現代の文明がいつまでも続かないのは明らかです。
太陽光発電、原子力、そのエネルギー源を作り出すためにも、このわずかな化石燃料を使っています。 


どうですか。地球を直径1mにしてみただけですが、地球上でおきているグローバルな現実が手に取るように見えてきました。
「今だけ、ここだけ」ではなく、もう少し視野を広げて、先のことを考えて、地球のことを考えて生活してみませんか。
この「1mの地球」で私たちの命は、たった3分。その時間を大切に使っているでしょうか。


【 他にも、私たちにできること 】

・省エネ、節電、節ガス、節水を心がけましょう
・できるだけ化学薬品など、不自然なものを使わないようにしましょう
・地産地消、地元のものを買い、できるだけ輸入品を減らしましょう
・少しでも自給自足に近けるようにしまよう




参考文献:「地球がもし100cmの球だったら」

今回使用した数字:面積〔地球(51,000万㎢)、陸地(15,000万㎢)、森林面積(4000万㎢)、
日本の面積(38万㎢)〕、生物の大きさ〔単細胞生物(200000ナノ)、細菌類(1000~10000ナノ)、
ウイルス(100ナノ)〕、埋蔵量など〔水(14億㎦)、石油(1兆バレル)、石炭(1兆トン)〕