環境トピックス

【環境トピックス】映画 『未来の食卓』 (原題:「子どもたちは、私たちを訴える」) を観て

「未来ある子どもたちに何を残すことができるか」をテーマに、農薬や石油に依存する現代人の食生活の危険性や地球規模の化学汚染についてのドキュメンタリー映画です。南フランスのバルジャック村で、村長はじめ村の役人たちが、学校や高齢者への給食をすべてオーガニックにするという前例のない試みに挑戦したことから、村に大きな変化が始まります。食べ物の本当の美味しさを知り、校庭菜園で野菜を育てることによって、食の大切さを学んだ子どもたちは、家族や村の大人たちにも影響を与え始め、1年間で大きく変わっていく様子が生き生きと描かれています。世界中の学者たちが集まり食の危機的状況について語り合う国際会議のシーンで、今後の提案として非常に印象に残る言葉がありました。「スーパーではオーガニックの野菜の方が高く売られているが、実は普通の野菜の方が何倍も高く買っていることになる。それは化学物質を体に入れることで健康被害による医療費がかさみ、土壌汚染を改善するための費用などを税金として支払っている。これまで農家に出していた補助金をやめ、それを学校などへのオーガニック給食への補助金に回す。するとオーガニック農家が増え、医療費が下がり、永続的に使用できる土壌になり、結果的に税金も下がり、全てが良くなる」。私たちが食の問題に、より関心を向ければ世の中は大きく変わっていきます。バルジャック村の様な試みが、今後日本でも広がっていき、子どもたちの未来の食卓が本当の意味で豊かになることを願っています。あなたも自分の町の未来の食卓について考えてみましょう。 

※2008年11月にフランスで公開されたこの映画は、ドキュメンタリー作品としては異例のヒットとなり、日本でも
上映されました。映画『未来の食卓』 HP⇒ http://www.uplink.co.jp/shokutaku/