【環境トピックス】高速道路無料化6月実施、公共交通機関反発、世論も不評 (2月3日 新聞各紙)
政府は、高速道路無料化について、交通量の少ない地方を中心に37路線50区間を対象とすると発表した。民主党マニフェストの柱の一つだが、予算の制約や渋滞への配慮から、当面は地方中心の限定的な無料化となる。今回は、社会実験と位置づけ、マニフェストでは2012年度に原則無料化に完全移行するとしている。しかし無料化への世論の支持は低く、行方は混とんとしている。各公共交通の無料化への反発は根強い。JR東日本は、「極めて残念。交通体系のあり方や環境政策との整合性の面で大きな問題がある。CO2排出量が増え、受益者負担の原則や地方公共交通機関の経営が崩れる」と批判した。バス、フェリー業界も無料化に反対しており、全日本トラック協会でさえ「メリットを感じない」としている。報道各社の世論調査でも無料化は不評。財政が厳しい中、「ほかに優先すべき課題は多い。無料化にこだわるべきではない」との声がある。
「CO2排出量25%削減」「ムダを省き、財政再建」と公約した民主党ですが、渋滞の悪化やCO2の排出量増加、公共交通機関への悪影響と無料化による税収減など、政策は矛盾しています。(『地球村』事務局)