【環境トピックス】脊椎動物は35年間で3割減少。国連生物多様性白書が発表 (5月10日毎日新聞)
国連は、今年10月に名古屋で開催される国連生物多様性条約締約国会合(COP10)へ向けて「地球規模生物多様性概況」という報告書を発表。この中で、地球上の脊椎動物の個体数が1970年から3割減少するなど、乱開発や汚染、外来種の侵入、気候変動などが原因で生物多様性の損失に歯止めがかからない深刻な実態を報告している。特に熱帯に生息する動物は59%減少しており、野生生物の生息地が先進国の人間の生活のために、耕作地や牧草地に転換するため破壊されたことが大きいとしている。生物多様性は過去1万年にわたり人類の生活を支えてきたが、今後もその恩恵を受けられるかどうかは今後10~20年の取り組みにかかっており、温暖化対策など生物多様性保全を政策の中心に据えるなど有効な各国の取り組みなしには、二度と多様性を回復させることはできない、と警告している。