【環境トピックス】受動喫煙で年間6,800人死亡(厚生労働省)
厚生労働省の研究班は、受動喫煙が原因で肺がんや心臓病で死亡する成人は、国内で毎年6,800人になるという推計値を発表した。調査により、女性の非喫煙者4,800万人のうちの約30%が家庭、約20%が職場で、同様に、男性の非喫煙者2,800万人のうち、約6%が家庭、約30%が職場で受動喫煙にさらされていることが分かった。また、同じ研究班が実施した疫学調査によると、受動喫煙により、肺がんや虚血性心疾患などの病気になる危険性が約1.3倍になることが明らかになっており、受動喫煙によって増える危険性から死者数を推計した。その結果、肺がん死亡者のうち、女性は約8%、男性は約1%、虚血性心疾患死亡者のうち、女性は約9%、男性は約4%の合計6,800人が、受動喫煙が原因で死亡したと判断され、厚生労働省は、公共の場所については全面禁煙であるべきと結論付けている。
一方、国際がん研究機関などは、受動喫煙と肺がんや虚血性心疾患の間に因果関係を認めるのに十分な科学的証拠があると結論付け、イギリスなどのヨーロッパ諸国では、公共の場所の全面禁煙がすでに法制化されて、心筋梗塞による入院数が減少していると報告されている。
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