【環境トピックス】回収が進んでいないフロン(12月27日毎日新聞ほか)
日本では、2007年10月にフロン回収・破壊法が改正され、業務用冷凍空調機器や家庭用エアコンなどの廃棄時にフロンの回収を義務付けているが、回収率は、業務用機器や家庭用エアコンの場合で冷媒量の約30%で、使用中の漏えいに関する規制もない。かつて冷媒にはCFCやHCFCといった物質が使用されていたが、これらはオゾン層を破壊するため、現在はモントリオール議定書によりCFCは2010年までに、HCFCは2030年までに全廃が決定している。それにより、先進国ではオゾン層を破壊しないHFCなどの代替フロンが2000年頃から増加した。しかし、代替フロンはCO2の百数十倍から1万5000倍の温室効果があり、現状では抜本的な対策が立てられていない。
現行のフロン回収・破壊法は規制の範囲や手法が不十分です。建物などの断熱材のフロン回収は対象外で、大気中に大量に放出されています。また、家庭用ノンフロン冷蔵庫は普及していますが、業務用はまだ開発段階、ノンフロン自動販売機もほとんど普及していません。日本は具体的で有効的な施策を立てるべきです。(『地球村』事務局) |