環境トピックス

【環境トピックス】豪州北部の異常気象 頻発する可能性(アメリカ地球物理学連合ほか)

小麦などの重要な穀物の生産国として知られるオーストラリアで、2010年12月から大雨が降り、記録的な洪水が発生している。被害が出ているのは主に北東部のクイーンズランド州で、被災者は20万人以上、被害額は約4900億円に達すると見られている。オーストラリア海洋科学研究所(AIMS)は、この豪雨が今後も頻発する可能性があると発表した。研究では、沿岸近くのサンゴの成長パターンを使って、同地域でどの年の夏が一番記録的な降雨量だったかを調査したところ、1973~1974年の夏が過去300年で最も降雨量が多かったことが分かった。AIMSは、18世紀中頃から19世紀中頃にかけては降雨量が比較的少なかったが、19世紀後半からは降雨量が大幅に増加し、今年の夏はこの記録的な降雨量となった夏に匹敵する可能性があると結論付けている。