地球は今

【地球は今...】アマゾン河口の町ベレンを訪ねて

アマゾンは、世界の熱帯林の30%を占め、地球の肺とも言われています。1月末に高木代表と共にこのアマゾン河の河口付近にある街ベレンを訪ねて、アマゾンの森林保全を行っている日系人の人たちの活動の様子を見てきました。(事務局 渡辺)

●アマゾンの現状

ブラジルとその周辺の国々にまたがる広大な熱帯林アマゾン。日本の8倍の面積の熱帯林の中には、オウム、ハチドリ、ピラニア、カワイルカなどよく知られたものを始め、植物約6万種、魚類2000種、鳥類1800種、昆虫類100万種が生きており、地球上最も豊かな生物多様性が残されている場所と言われています。

しかし、このアマゾンの熱帯林もこの40年間に20%近くが消失。今後20年間にさらに20%が失われ、さらなる森林生態系の崩壊や降雨量の減少による大量枯死も予測されています。
1970年代からのアマゾンの森林の減少は、マホガニーなどの商業伐採、道路のための伐採などもありましたが、現在は主に下記の原因で減少しています。


1.先進国の牛肉のための放牧地
2.欧州での畜産のための大豆畑の増加
3.石油の代替品としてのバイオ燃料用サトウキビ畑の増加
4.植物油脂、胡椒、フルーツなどの換金作物

●ベレン市を訪ねて

アマゾン河の河口都市であるベレン市は、1600年代にポルトガル人が入植、現在周辺都市も含めた人口は200万人の都市です。
ベレン市周辺は、元はアマゾンの熱帯林が広がっていましたが、現在は植物園など保護された地域でわずかに自然林が残されているだけになっています。
 
【ハンバーガーコネクション】

1980年代より、中央アメリカでの食用肉の生産のため熱帯林が伐採され、放牧場が作られていることから、「ハンバーガーコネクション」と呼ばれ、「ハンバーガーを1個食べると約9平方メートルの熱帯雨林が失われる」と試算されていました。
1997年以降の10年間でブラジルからの牛肉の輸出が10倍以上増えており、食肉が熱帯林の減少に繋がっていることは今も変わっていません。


 
●今回訪問した3カ所の活動紹介

■アマゾニア森林保護植林協会

日系人の長坂勝氏が、「植林により少しでも二酸化炭素の吸収に役立てたい」との思いから、サンタバーバラ郡に所有している農地の一部(150ヘクタール)で植林を行っています。長坂氏が日本でも精力的に講演活動をされていて、その結果、十数年前から各地のロータリークラブ、ライオンズクラブなどからの募金で少しづつ、植林地が広がっています。
http://www.sl-world.co.jp/topix.html

 

■アマゾン群馬の森(アマゾン日伯友好の森)

1996年にブラジルの在北伯群馬県人会と群馬県が共同で行った募金を元に取得したサンタバーバラ郡の原生林(約400ヘクタール)と植林地(約100ヘクタール)を「アマゾン群馬の森」と名づけて保護しています。ベレン市近郊で残された数少ない広面積の熱帯原生林であるため、ビジターセンターを拠点として、環境教育、植林活動、アグロフォレストリー(森林農業)の普及などを行っています。


■ASFLORA(アスフローラ:アマゾン森林友の協会)

日系人の佐藤卓司氏が、2000年12月に設立。ベレン市のあるパラ州を中心に環境教育、自然保全、植林活動など、地域での持続可能な農林業の育成を行っています。特に土地なし農民が焼畑を行うことで森林が減少する事を防ぐために環境教育や農業の指導を行い、実績を上げています。http://asflora.org/jp/

今回、上記3団体を訪問。それぞれ、日系人の方が中心になってアマゾンの大切さを思い、森林保護活動をされていることを知り、心強く思いました。
今後、こうした団体との協働でアマゾン地域での植林活動などを行っていく予定です。