脱原発への道

高濃度の放射性物質を検出

東京電力は、福島第一原発で放射性ヨウ素や放射性セシウムが検出されたと21日に発表しました。いずれも核分裂によってできる代表的な物質で、原子炉や使用済み核燃料が損傷していることが分かります。1号機周辺の空気中から採取した物質を調べたところ、放射性ヨウ素131は基準濃度の6倍の5.9ミリベクレルでした。これは1年間吸い続けると、300ミリシーベルト(30万マイクロシーベルト)被曝する濃度です。ベクレルは放射線を出す強さの単位で、放射線の量を表す単位がシーベルトです。
一方、福島第一原発近くの海水を分析したところ、許容濃度の約126倍に当たる放射性ヨウ素と約24倍に当たる放射性セシウムが検出されました。海水の摂取時刻は21日午後2時で、空気中の放射性物質が雨で海に流れ込んだり、放水作業により地中にしみ込んだ放射性物質が海に流れ込んだと考えられます。