脱原発への道

福島第一原発 事故時の廃炉規定なし

東京電力が廃炉の方針を決めている福島第一原発1~4号機について、現行の法令に事故を起こした原子炉の廃止に関する規定がなく、廃炉の手続きを進められない可能性があることが分かりました。

電力会社が耐用年数を経過して運転を終えた炉を廃止する場合、廃止計画を作成して原子力安全保安院に提出し、保安院が廃炉の計画を認可します。

認可の基準は、「原子炉の炉心から燃料棒が取り出されていること」「核燃料や核燃料によって汚染された物の管理・処理・廃棄が適切であること」などとされていますが、メルトダウンが起きた核燃料を取り出す具体的な方法や、汚染された物の法的な位置づけがないために最終処分する方法は見通せず、現状では廃炉計画の認可基準を満たしていません。(東京新聞

 

スリーマイル島原発事故やチェルノブイリ原発事故など、廃炉手続きを見直す機会はこれまでに何度もありました。今回、明らかになった廃炉規定の不備を考えると、原発事故だけでなく、事故後の廃炉も想定していなかったことが分かります。(『地球村』事務局)