南相馬市 原発交付金を辞退
福島県南相馬市は、原発交付金の受け取りを今年度から辞退する方針を固めました。
南相馬市が辞退するのは、原発の立地計画や建設が進む自治体に配分される電源三法交付金の一つである「電源立地等初期対策交付金」です。
東北電力の計画では、南相馬市と浪江町の境に原発を新設し、2021年の運転開始を目指しています。
南相馬市は、1986年から累計5億円に上る交付金を毎年受けていましたが、今年度分(約5200万円)から受け取らない方針を決定しました。
南相馬市長は、「福島第一原発の事故を受け、将来的にも住民を脅かす原発を認めない。交付金を受け取らないことで、新規立地に反対する市の立場を明確にできる」と述べました。
交付金よりも住民の安全を優先させた被災自治体の判断は、全国に広がる可能性があります。
(朝日新聞)
地方自治体は「原発は安全」という大前提のもとで、危険の代償とも言える交付金を受けて、原発の建設を受け入れてきましたが、今回の事故でこの前提は崩れました。 一方、交付金の原資は私たちの電気料金から来ているため、結果的に私たちは、原発推進のための資金を出していたことになります。これは、私たちが電力の源について特に考えずに、好きなだけ電気を使う生活を送ってきたからではないでしょうか。 今までの当たり前の生活を見直す必要があります。(『地球村』事務局) |