環境トピックス

【環境トピックス】気候変動枠組み条約締約国会議(COP17)が開幕

地球温暖化対策について協議する「国連気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)」が開幕しました。11月28日から12月9日の日程で南アフリカのダーバンで行われています。今回の会議のポイントをまとめました。まだ会期中で、結論は出ていませんが、途中経過をお知らせします。

 

●最大の焦点
京都議定書は2012年で期限切れとなるため、その後は温室効果ガス削減のための国際的な枠組みをどうするかという点で、各国は激しく対立している。

 

●各国の利害が対立
2012年の期限切れが迫る中で、各国は歩み寄れないままとなっている。


【日本】
日本の立場は終始一貫している。アメリカや中国などが参加しない現在の京都議定書の延長には絶対反対で、延長なら京都議定書の体制から離脱する方針。
2013年以降は、すべての国に削減を義務付ける新たな枠組みを作るべきと主張している。


【アメリカ】
2001年、京都議定書から離脱。「中国やインドのような新興国は、自らの責任を真剣に理解しなければならない」と指摘し、新たな枠組み作りよりも新興国が足並みをそろえるかどうかに関心を寄せている。


【途上国】
先進国が歴史的に温室効果ガスを排出して経済成長を遂げたという認識があり、中国などは「これから経済成長する国には排出する権利がある」と主張し、京都議定書延長を求めている。


【EU】
全ての主要排出国が参加する枠組みに向けた工程表策定を提案し、これをCOP17で合意することを条件にして、京都議定書延長を容認している。
「日本が京都議定書延長に不参加ならば、排出量取引などを使わせない」と主張している。

 

また、EUや途上国のグループでは、日本やカナダなどは外して、京都議定書延長の枠組みを作成しようとする動きもある。

 

●このままでは・・・
京都議定書の延長に必要な各国の批准手続きには1年程度かかるため、今回の会議で交渉がまとまらないと、2013年以降の削減目標がない状況になる。