巻頭言

【巻頭言】今年は変化の年

新年明けましておめでとうございます。
今年は変化の年です。
「へえ!どんな変化の年ですか?」と聞くなかれ。
「あなたが、どんな変化の年にするか」ということなのですから。

昨年、あれだけの大惨事があったのにも関わらず、政府も業界も「原発再稼働」、「TPP参加」などに躍起になり、ちっとも市民の方を向こうとしていないし、社会を変えようともしていません。
もはや、すべての政党が巨大保守党になり下がり、経済優先、お金のことばかり議論しているように見えます。

★市民よ、立ち上がれ

昨年は、エジプト、リビア、シリアなど独裁政権が市民の決起により倒されるという出来事が相次ぎました。これら、以前では考えられなかったことが進んでいるのは、ツイッター、facebookの普及で、市民が事実を知り、つながり、デモ行進などの意志表示ができるようになったからだ。

日本ほどコンピュータが普及していない国々で、市民が立ち上がっているのを見るにつけ、日本も、もっともっと市民のパワーアップが必要です。

★まずは国民投票の実現を

多くの国では、国のトップ(大統領、首相)は国民が選び、重要な問題は、国民が投票で決めています。
だから国民は政治に関心を持ち、意志表示をします。
日本にはこうした直接選挙がないため、「どうせ政治は変わらない、社会は変わらない」と、市民が政治に失望し無関心になっています。

それがまた政治の質の低下、政治家のレベルダウンを生むという悪循環。
「原発」や「TPP」など国民にとっての重要課題は、国民が直接意思表示をする仕組みが必要です。
そのために、現在、「国民投票」の実現に向けて市民活動がスタートしています。
ぜひ、署名や賛同によるご協力をお願いします。http://kokumintohyo.com

また、その前哨戦として、原発について「東京都民投票」と「大阪市民投票」の署名がおこなわれています。
これは、原発に「反対」か「賛成」かに関わらず、「大事なことは市民、都民が選挙で決めよう」というものです。
私も呼びかけ人になり、『地球村』として積極的に推進しています。
東京都在住の方、大阪市在住の方は、ぜひ署名にご協力をお願いします。
まずは、署名を集める「受任者」となって、自分、家族、知人など10人以上の署名を集めることをお願いします。

http://kokumintohyo.com/branch/

★地域『地球村』の復活を

10年前には、全国に地域『地球村』が100~200ありました。
地域『地球村』とは、『地球村』の会員が地域でグループを立ち上げ、地域活動をする、というものです。1995年くらいから各地に誕生し、ピークでは200カ所に広がりました。特に2002年のヨハネスブルグ環境サミットに向けて活動が盛り上がり、地域でも全国的にも具体的な成果をあげました。

その後、一部で問題もあり(ビジネス、宗教、あやしい環境グッズの販売)、事務局としていろいろ対策をしましたがうまくいかず、苦渋の選択として、地域で『地球村』の名称を使うことをやめてもらうことしました。
それ以降、名称変更して活動が続いている地域もありますが、多くの地域では活動が衰退しました。

しかし、社会を変えるために、再び地域『地球村』の復活を呼び掛けたいと思います。上記のような問題が生じないようにルール作りをした上で、今年の総会で具体的にスタートを呼び掛けようと思います。
ぜひ、地域『地球村』の再開のご協力、ご準備をお願いします。

★仲間を増やすために

地域の仲間を増やすことに最も効果的なのは、講演会の主催です。
講演会の主催は、熱い思いの人と、その人を支える熱い仲間がいれば実現できます。仲間が10名なら100名の講演会が、20名なら200名の講演会が、30名なら300名の講演会ができます。ぜひ、チャレンジしてください。

★活動を活発にするために

地域の活動は、パワフルな方が多いほどうまくいきますが、パワフルな方を増やすにはWS(ワークショップ)が効果的です。
WSは定員30名ですから、講演会よりもかんたんかもしれません。
これまでの経験では、地域で参加希望者が20名いれば、あとは近隣や遠方からの参加で定員いっぱいになります。ぜひ、有志で主催してください。

★冊子『地球村紀行 世界でいちばん幸せな国 ブータン』発売!

昨年9月に、『地球村』として初めてブータン・ツアーをしました。
ブータンは世界で初めてGNH(国民総幸福)を宣言した国として有名です。
国民の9割が農民で、食糧、資源、エネルギーが自給自足、医療費無料、教育費無料、老後の不安がない、というのですから、「国民の97%が幸せと答えた」ということも納得できます。

「それを実際に見てみよう、体験してみよう」という15人のツアーでしたが、予想以上のショックと感動を体験しました。
参加者全員の思いの詰まった冊子を昨年の暮れ、出版することができました。
ぜひ、お読みください。

『地球村紀行 世界でいちばん幸せな国 ブータン』
http://chikyumura.or.jp/ec/