事務局の社窓から

衆議院選挙の不公平(その2)得票数の格差

現在の衆議院議員選挙の小選挙区の問題点として、一票の格差があります。

これは投票時に格差があるという不公平、
いわば投票入り口側の問題です。

もう一つ、
投票結果の不公平、
・得票数が多い人も落選する人がいる
 得票数が少なくても当選する人がいる
・死票が多い

という、いわば投票出口側の問題があります。

投票結果のデータから検証してみました。

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【衆議院議員選挙(小選挙区)の基本的なデータ】

●立候補者数             1,294人

●有権者数        103,959,866人

●投票者数         61,669,473人
 投票率               59.32%

【2012年末の衆議院議員選挙において
 各候補者への投票数からわかること】
各候補者への投票数を大きいものから順に並べ、
当選、落選の区別をつけた一覧表を作成。
そこからわかることを書きだしてみました。

●最多得票数 :         192,604票

●当選者の最小得票数:       44,027票
 その当選者の得票順位:         592番

※同じ当選者でも4倍も得票数の差があり、
 少ない得票数でも当選している。

●落選者の最多得票数:      120,298票
 その落選者の順位 :           30番
※この候補者は比例で復活当選している

●落選者の最多得票数:       92,398票
 その落選者の順位 :          148番
※比例復活していない候補者で
 最も得票数の多い候補者
 最小得票で当選した候補の2倍の票を得ている

●300番目の得票数:       71,091票

●300番目までの落選者数:        43名
※小選挙区は300ある。
 得票順で300番目までに43人が落選
 より票の少ない(支持者の少ない)43名が、
 小選挙区の議員として当選している。
※ただし、43名の小選挙区落選者のうち
 31名が比例区で復活当選している

●当選者への投票数の全有権者数に対する割合
                    26.9%
※現在の国会議員を支持している国民は
 およそ4分の1しかいない

一票の重みが違うことから、
当選者に対して不公平が生じていることがわかります。

                (事務局 渡辺裕文)