【地球は今...】参加型民主主義の試み『地球村2.0』を考えよう
インターネットを使って市民が行政や自治に参画する様々な試みが行われています。
参加型民主主義と呼ばれる新しい試みを、『地球村』でも始めていきます。
●『地球村2.0』とは
事務局では現在、『地球村』の新しい取り組みを考えています。
例えば、『地球村通信』は、今はまだ事務局からの情報提供ですが、これからはインターネットを利用して、『地球村』会員の皆さんが情報提供に参加することができるようになります。
発信された内容について、インターネット上でディスカッションもできるようになります。『地球村』会員だけではなく、他団体の方も情報提供に参加することができます。
講演会は、その会場にいる人だけしか情報は届きませんでしたが、これから講演はインターネット上で生中継され、いつでも、どこでも見られるようになるでしょう。
つまり『地球村2.0』とは、インターネットを駆使して『地球村』会員のみなさんが情報発信ができること。
そして市民の力で、より多彩で大きな連携活動ができるようになることです。
『地球村』会員の皆さまには、より具体的な呼びかけ内容やアクションをご紹介しています。
●海外の事例
海外では、IT技術を駆使して市民のアイデアを行政に取り込む試みが盛んにおこなわれています。
総じてGov2.0(ガバメント2.0)と呼ばれている活動をいくつかご紹介します。
・Apps for Democracy
アメリカ州政府の公式情報(ゴミ捨て場の位置や、犯罪の発生件数など)を利用して、有用なスマートフォンアプリ開発を競うコンテストです。
優勝者には政府から賞金も出ます。このコンテストによって、駐車場や無料のWi-fiスポットの検索アプリ、歴史名所検索アプリといった様々なアプリが開発されました。
公式情報の有効活用と、行政のコスト削減などの効果をあげています。
・GovLoop
アメリカの州、市町村、国の職員が主に使用しているネット上のコミュニティで、政策運営に関する情報交換やディスカッション、アイデアや実例の共有を行っています。
複数の行政機関が管轄を超えて参加しており、実際に政府の問題を1日5~10件解決しています。
・SeeClickFix
壁の落書きや道路の穴などを見つけた市民が、スマートフォンを使って、写真と位置情報を行政に通報するアプリです。
情報は地図上にマッピングされて誰でも見ることができます。
役所の窓口が電話で受け付けるより、人手も時間もかからず、行政の効率化につながっています。
また、通報を受けた箇所の修繕などを街のボランティアが行うといった試みも始められています。
・Demoex
インターネットを駆使して市民の声を直接決議に反映するスウェーデンの政党です。
例えばある議題に対して、市民がインターネット上から議論に参加し、賛成と反対が6:4で割れた場合、議決権を持つ党員10名は議会で賛成6名、反対4名を投じます。
議論は党派を超えて、市民であれば誰でも参加することができる、というものです。間接選挙を直接選挙で補完する方法です。