【環境トピックス】WHO中国の大気汚染に警告!
大気汚染物質濃度の高いスモッグに覆われた中国東北部ハルビンでは21日、視界が10メートルほどしかなかった。健康に深刻な影響を及ぼすとされる大気汚染物質「PM2.5(微小粒子状物質)」の濃度は、世界保健機関(WHO)の指針値の40倍近い値、1立法メートルあたり900マイクログラムにも達している。市内の全小中学校が臨時休校となったほか、省内の高速道路や国際空港も閉鎖された。WHOの専門組織である国際がん研究機関(IARC)は、PM2.5について「発がん性がある」と認定。アスベストや喫煙と同じく、リスクがあるという。肺の奥まで入り込むPM2.5は、ぜんそくや気管支炎を引き起こすため、大気汚染の深刻な地域でがん患者が増える恐れがあると警告した。中国では、同国過去最年少となる8歳の少女が肺がんを発症したことが確認されている。過去30年で肺がんに関連した死亡は4倍に増加、大気汚染への早急な対策が望まれる。
(2013年10月21日AFPほか)