環境トピックス

【環境トピックス】公海の生物のCO2吸収、年間最大23兆円の価値

世界海洋委員会は、公海(いずれの国の領海・排他的経済水域にも含まれない海洋)の生物が大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収することなどの経済効果を発表した。沿岸生物の重要性や経済効果はよく知られていたが、今回、公海の生態系が果たす役割はこれまで考えられてきたよりも重要であることがわかった。「毎年15億トン以上のCO2が公海の生物に吸収・貯蔵されており、毎年最大約23兆円相当の気候変動による被害を防いでいる」と推計。また、公海での年間漁獲量は1000万トンに上っており、水揚げされた漁業資源の価値は約1兆6000億円に相当している。

(世界海洋委員会、6月5日AFP通信)
 
日本のCO2排出量は、1人あたり年間10トンだから日本全体で年間12億トンである。日本のCO2排出量だけで公海の生物によるCO2吸収量の8割を占めています。現実を知って、世界全体、国全体、一人ひとりが排出削減しなければならない。 (高木善之)