【地球は今…】どうなる? 日本の食糧問題
日本の食糧問題について考えます。(事務局 渡辺裕文)
●日本の食糧は海外依存
日本の穀物自給率は26% ⇒先進国で最低、世界で127番目(176カ国中)
海外から輸入している食糧は、海外の土地や水を利用し、
輸送にも大量のエネルギーを消費する。
【海外の土地使用】
日本の全農地面積を全人口で割ると一人あたりの農地は3.5アール。
⇒ 他の先進国に比べ極端に少ない。
※日本を1とした時、各国の農地比率(右表)
海外から輸入している食糧をつくるための農地は、国内の農地の2.7倍!(12.4万平方キロ)
国土面積の3分の1、近畿以南の日本の国土面積に相当!(農水省資料)
食糧や工業製品の原料の輸入には、相手国の農業用水、
工業用水を使用することになり、それを“バーチャルウォーター”と呼ぶ。
日本はその消費量が非常に大きい。
【フードマイレージ】
食糧を運ぶ距離を“フードマイレージ”と呼ぶが、日本はそれも世界一。その数値は韓国・米国の3倍。
遠くから食糧を輸送するために、莫大なエネルギーを消費し、大量の二酸化炭素を排出している。
※フードマイレージ =(輸入食糧の総重量)×(輸送距離)
●今の日本の政権は、TPPで貿易の自由化を推進
加盟国間での関税をゼロに、輸出入の規制を緩和
・「関税ゼロ」=輸入品は安く⇒ 国内の農業などは大打撃
・「規制緩和」=日本の食品の安全性基準は大幅に低下(アメリカ基準)
・さらに、一旦緩めた規制は被害が出ても元に戻せない(ラチェット規定)
●大量の食料廃棄をしている日本 海外に大きな負荷をかける一方、毎日3600万人分の食料を廃棄。
日本は、食料を大量に輸入しながら、大量に廃棄をしているおかしな国!
※食料全体の30%
●世界では、毎日4~5万人が餓死
飽食は21億人に増加! 飢餓人口は約9億人 =世界の8人に1人は飢餓で苦しんでいる。
⇒日本の海外依存と飽食が、海外での飢餓を促進!
●食糧危機は国家の危険
・外国に依存、価格、食糧危機
・安全面の問題(農薬、防腐剤、化学汚染、伝染病)
・輸送エネルギーの無駄
・輸入先の農業用水、土壌の養分の輸入(水資源の枯渇、土壌の疲弊)
●今後、地球温暖化により、洪水、熱波、干ばつ、異常気象が増加
⇒世界の食糧生産が減ることが予測されている
●私たちが進むべき道
・食糧自給率100%を目指さなければならない
・食料廃棄を減らす、無駄を減らす、輸入品を買うことを減らす
・自給自足の生活を目指す(家庭菜園、援農、農業を始める)