巻頭言

【巻頭言】集団的自衛権と自衛隊

広島の土砂崩れでは、連日3000名規模の救助隊が動員された。
今回の救助隊は、警察、消防、自衛隊だったが、日本にはどれだけの人数がいるのだろう。
 
 警察   25万人
 消防   15万人 消防団員(民間)88万人
 自衛隊  23万人 予備隊員(民間) 5万人
 
今後、異常気象による大災害は確実に増えるし、ケタ違いの東海大地震や南海大地震、さらにもっと悲惨な原発事故に備えなければならない。
東日本大震災で動員された自衛隊員は10万人だったから、東海大地震、南海大地震ならば、それを上回る規模になる。
その時は自衛隊全員の動員でも足りなくなるだろう。
それに備えるにはどうすればいいか。
 
私はかねてから自衛隊を災害救助隊にすることを提言してきた。
日本の現状を考えれば、同盟国(アメリカ)のために戦う「集団的自衛権」をめざすべきではない。まず、国民を直接救助、救援することが第一だ。
軍備は縮小し、災害時の救援や復旧のための装備を増強すること。
服装も軍服や迷彩色の服ではなく、オレンジ色の目立つ服にする。
装備も銃刀ではなく、救助隊の基本装備にする。
そうすれば国民の安心に大きく役立つし、海外派遣も可能になる。
その方が平和にも大きな効果がある。
隣国に対する敵対的な問題も解消するし、平和憲法にも合致する。
 
※現在の「集団的自衛権の行使容認」の動きは、平和憲法にも国民の願いにも逆行する。近隣国にも刺激になり、百害あって一利なし。