地球は今

【地球は今…】安倍政権で、日本のランキングは?

自民党安倍政権に政権交代してから3年が経った。その間に日本が実施した政策を世界がどう見ているのか、様々なランキングで調べた。
                        (事務局 渡辺裕文)

【世界報道自由度ランキング】(国境なき記者団)
 11位(2010年)⇒ 59位(2014年)

●世界報道自由度ランキングは、
報道が規制されたり、検閲があったり、情報が開示されない国は、順位が低い。
 [2014年順位]1位フィンランド、2位オランダ、3位ノルウェー、...46位アメリカ、...175位中国。 ●日本の順位が下がった理由は?
・特定秘密保護法の制定 ⇒政府の情報開示が不透明に
・福島第一原発事故に関する情報が不透明
※選挙時の政権批判報道の抑制要求や特定秘密の指定拡大で、今後さらにランクを下げる可能性が大きい。

【環境パフォーマンス指数】(イェール大環境法政策センタ-、コロンビア大国際地球科学情報センタ-)
20位(2010年) ⇒ 26位(2014年)
●環境パフォーマンス指数は、
環境破壊が行われたり、政策に持続可能性がない国は、順位が低い。
[2014年順位]1位スイス、2位ルクセンブルグ、3位オーストラリア、...33位アメリカ、...118位中国。
●日本の順位が下がった理由は?
・温暖化ガス削減の2020年目標がまだ未設定
・八ツ場ダムなど大型公共事業を復活。辺野古沖の埋め立て申請を承認
・原発事故後の放射性物質の拡散防止が不十分。脱「脱原発」
※辺野古沖の埋め立て開始、原発再稼働などでさらにランクを下げる可能性が大きい。

【世界平和度指数ランキング】(経済平和研究所)
  3位(2010年)⇒  8位(2014年)

●世界平和度指数ランキングは、
紛争や治安悪化、軍事力強化など平和維持への不安要素が大きくなるほど、順位が低い。
 [2014年順位]1位アイスランド、2位デンマーク、3位オーストリア、...101位アメリカ、...108位中国。
●日本の順位が下がった理由は?
・「積極的平和主義」の元に軍国化が進んでいる
・特定秘密保護法の制定、国家安全保障会議(日本版NSC)の設置
・軍事費の拡大、攻撃型軍備拡張。「集団的自衛権」の行使容認
・「武器輸出三原則」を、武器の輸出入を基本認めた「防衛装備移転三原則」に
※人質問題に代表される「対イスラム有志国連合」への参加や今後の平和憲法改正の発議などで、大幅にランクを下げる可能性が大きい。

【先進諸国の幸福度ランキング】(OECD 先進国36カ国中)
19位(2011年) ⇒20位(2014年)
項目別で「政治への信頼」は 23位(2011年) ⇒27位(2014年)

●幸福度ランキングは、
暮らしの豊かさのランキング。仕事、健康、教育、治安、生活満足度などが低い国は、ランクが低い。[2014年順位] 1位スイス、2位ノルウェー、3位デンマーク、...17位アメリカ。
●日本の順位が下がった理由は?
・市民の安心/安全を減らす政策を推進
・生活保護世帯の96%で減額、介護保険の削減、
・アベノミクスによる物価高、消費税の増税
※今後、医療・介護・年金などの負担増や給付減、労働者派遣制度の見直しなどが予定されており、さらにランキングが下がる可能性が高い。

【国際競争力ランキング】(世界経済フォーラムWEF)
6位(2010年)⇒ 10位(2012年)⇒ 6位(2014年)

●国際競争力ランキングは、
国の生産力レベルを制度、インフラ、教育などで評価(148カ国)
 [2014年順位]1位スイス、2位シンガポール、3位アメリカ、4位フィンランド、5位ドイツ。
●日本の順位は元に戻っただけ。
アベノミクスの効果が過大評価されているが、民主党政権初期に戻ったにすぎない。
※政府の債務残高は拡大、インフレも拡大。今後、TPP交渉が進むことで、多くの規制により国際競争力が低下することも予測されている。マスコミの耳あたりの良い情報を聞くのではなく、客観的な情報で自分が判断し、意思表示していくことが大切である。