【環境トピックス】モントリオール議定書、皮膚がん抑制に成果
オゾン層保護を目的とした「国連モントリオール議定書」は、
オーストラリアやニュージーランド、北欧での皮膚がんの現象に
効果があったとする論文がネイチャー誌上に発表された。
近年、オーストラリアとニュージーランドでは
紫外線による皮膚がんの死亡率が過去最高となっているが、
「モントリオール議定書」がなければ、両国の紫外線量はさらに10%増加、
北欧と英国の紫外線量が14%以上増加していた可能性があると報告している。
【解説】 1987年に制定された「モントリオール議定書」は、 フロンガスなどオゾン層破壊物質の撤廃をすべての国連加盟国に義務付けている。 この議定書に世界196か国と欧州連合(EU)が批准し、 先進国を中心にフロンガスの生産規制が行われた。 南極上空のオゾンホールも2050年には1980年代の水準まで回復すると予測されている。 議定書が制定され、効果が検証されるようになるまで30年近く必要であった。 地球温暖化など地球環境問題に対する対策は、 その効果が現れるまで時間が必要である。 いまの私たちの行動が未来を決めていくのだ。 |
(15年5月27日AFP)