【環境トピックス】温暖化ガス濃度と平均気温、過去最高に
地球上の2014年の温暖化ガス濃度が観測史上最大となり、
地表気温も北米東部を除く全世界で過去135年間で最高となったことを、
世界58か国の413人の科学者らが、
報告書「気候の状態(State of Climate 2014)」として発表した。
また、温度上昇は、海洋の深部や大気の高高度にまで及んでいることも報告。
米海洋大気局(NOAA)の海洋学者グレッグ氏は
「現在の温暖化ガス濃度を維持しても、海水温の上昇は、
数百年~数千年にわたり続き、海が膨張、海面の上昇が続く。
「温暖化は、弾み車や貨物列車のように動き出すまではゆっくりだが、
いったん動き出すと長い間動き続ける。途中でも止めることができない」
と話している。
【解説】 今年の上半期の平均気温も過去最高を記録したと報告されており、 地球温暖化は確実に進んでいる。 日本では、経済に影響を及ぼすという理由で、 2030年に13年比26%削減(1990年比18%減)という 後ろ向きの温暖化ガスの削減目標を提示している。 この数値は、欧州連合(2030年に1990年比26%減)に比べて小さく、 世界的には全く評価されていない。 今回紹介したこれらの報告書に書かれているように、 世界規模の問題、長期の問題と捉えて削減目標を設定することが 世界の主要国に求められている。 |
(2015年7月15日AFP)