5分でわかる環境問題

5分でわかる地震

◆地球とは

地球は半径6千キロ(直径1万2千0キロ)の球形。
それも一般に思われているような個体ではなく流動体。
真ん中にコア(個体)があるが、 ほとんどは高熱のマントル(流動体)なのだ。
煮えているポタージュとよく似ている。
マントルの表面は冷えて薄皮ができる。
その薄皮を私たちはプレートと呼び、 すべての生き物はその表面で暮らしている。
薄皮の厚さ(100キロ)は地球の直径の1%。
薄皮の低い部分の表面にわずかの水がたまる。
その水たまりが海なのだ。
薄皮のすぐ下は煮えたポタージュだから、 ポタージュの動きによって薄皮は動く。
上下に揺れたり、破れたり、沈み込んだり、 ひと時として静止することはないのだ。

地球も同じ。
プレートの上で暮らす私たちは、寿命があまりにも短いから、「母なる大地、動かぬ大地」と思っているが、そうではないのだ。
100万年単位で眺めれば、マントルは対流を繰り返し、地殻は揺られ移動し沈み込んでいるのだ。


★プレート地震(トラフ地震)

プレートはマントルの動きに合わせて動く。
海洋プレートは重いので大陸プレートの下に潜り込む。
大陸プレートは引きずられて沈み込むが定期的にはね上がる。
これがプレート地震だ。
プレート地震は大規模な地震が多く、スマトラ大地震、東日本大地震のようにM9クラスになる。
また多くは海底で起こるから大津波を伴う。
プレート地震は数十年から数百年に必ず起きるといわれ、次は東海、南海トラフ地震が予想されている。


★活断層地震

プレートには地層、岩層、岩盤があり、 マントルの動きによって大きな力がかかり断層が生じる。 それが地震だ。プレートの中には大小無数の断層がある。 活断層は、過去100万年以内に地震を起こした断層のこと。 それが再び動いたのが活断層地震。 かつて火山には活火山、休火山、死火山という分類があったが、 近年、科学的根拠がなくなり分類が無くなった。 同じように活断層という分類も無くなるだろう。 プレートの中の地質のずれはいつどこで起こるかわからない。 一般的にはプレート地震より規模は小さいが、 人口の多い場所で起きれば大きな被害が出る。

以上を理解すれば、 安全な場所などないことがわかるだろう。
原発など、作れる場所はないし、使用済みの燃料を処理する技術も 安全に保管する場所などもないのだ。


★震度

・その場での揺れの大きさ(地震の大きさではない)
・震源に近いと揺れが大きく、震源から遠いと揺れは小さい。
・震度4 =恐怖を感じる。不安定な物が倒れる。
・震度5弱=棚から物が落ちる。
・震度5強=箪笥などが倒れ、テレビが落下。
・震度6弱=壁、ガラスが割れる。木造家屋の倒壊が始まる
・震度6強=コンクリート家屋の倒壊が始まる
・震度7 =インフラ(生活基盤)の破壊


★マグニチュード

・地震そのものの大きさ、エネルギーを表す数字
・M3~5  小地震
・M5~7  中地震
・M7以上  大地震
・M8以上 巨大地震

★地震の比較
・Mが0.1大きいと  1.4倍
・Mが0.2大きいと   2倍
・Mが0.5大きいと  5.6倍
・Mが 1大きいと  32倍
・Mが 2大きいと1000倍
・Mが 3大きいと3万2千倍
・Mが 4大きいと100万倍
※数式では、10の(Mの差×1.5)べき乗

★阪神大震災と熊本地震の比較
地震の規模は同じM7.3。
阪神大震災は、 家屋の倒壊、火事などで死者6400名以上。
熊本は前日の地震で避難、警戒が進んでいたため、死者は現在41名。
それと、耐震強度の基準が上がったことが、 家屋倒壊による被害を減らしたと思う。


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