【地球は今…】北朝鮮は今
日本は北朝鮮と国交がない数少ない国だ。その上、近年は対立と緊張が高まっている。
北朝鮮とは、いったいどんな国なのか、その実態を調べてみた。
●北朝鮮
★面積:120,538㎢(日本の 3分の 1)
★人口:24,895,480人(日本の 5分の 1)
★一人当たり名目 GDP は 7万円(日本の 50分の 1)
★経済制裁前は全輸出の 3分の 1は日本向け(松茸、カニ、魚類、あさり、衣服など)
●人々の暮らし
★国民の 4割が農民
- 前政権(金正日)は農業者に給与を支給。現政権(金正恩)は農地を分け与え、
生産物の 7割を農家の取り分にしたため、生産性が向上、生産物を売る市場経済が動き出している。 - 労働は 1日 8時間、週休 1日、祝祭日を除き年間 300日勤務
★食糧事情は最近よくなってきているが
- 1990年代には大規模な飢饉があり、数十万人が死亡
- 近年、生産は改善したが、4分の 1の人々が慢性の栄養失調
- 不足分は輸入や人道目的の援助物資で補充
★先進国で当たり前のものも・・・
- 自動車はすべて国有。使用できるのは一部のエリートだけ
- テレビ、冷蔵庫などの家電の普及率は低い
- 携帯電話契約件数は、100人当たり 10件
(201ヵ国中 200位、日本は 110件) - 1人あたりの消費電力は日本の 10分の 1。たびたび停電
★教育・医療
- 識字率は 100%、義務教育は 5歳から 11年間、「チュチェ思想」がカリキュラムに
※チュチェ思想教育とは、金一族の「偉業」を暗記させ、米韓日を敵視する思想を植え付ける教育 - 大学への進学率は 28%(2015年ユネスコ統計)
- 病院には抗生物質、点滴液、レントゲン用フィルムなどが不足し、半数以上の人々が食糧及び医療の不足に苦しんでいる(国連人道問題調整事務所調査)
★報道の自由度ランキングは 180ヵ国中最下位(日本は 72位)
●朝鮮労働党に入党がエリートへの道
- 入党には忠誠心や出身が問われ、党員の推薦と、党委員会の承認を得て、1年間の「候補期間」後、正式入党できる。
- 推薦を受けるためにはワイロが必要
●経済と軍備比較
北朝鮮 | 韓国 | 日本 | 米国 | 世界 | |
名目 GDP | 1.8兆円 116位 |
150兆円 11位 |
480兆円 3位 |
1980兆円 1位 |
213ヵ国合計 8160兆円 |
経済成長率 | 3.9% | 2.8% | 1.0% | 1.6% | - |
軍事費(2016年度) 順位 GDP比 |
0.4兆円 46位 22% |
4.0兆円 9位 3% |
5.1兆円 8位 1% |
67.2兆円 1位 3% |
世界合計 184兆円 2% |
2007~2016年の 軍事費の変化 |
43%増 | 35%増 | 2.5%増 | 4.8%減 | 0.4%増 |
軍隊兵力数 | 138万人 4位 |
66万人 11位 |
26万人 24位 |
149万人 3位 |
169ヵ国平均 16万人 |
※経済関係:国連統計(2015年)より
軍事関係:ストックホルム国際平和研究所調査(2016年)より
北朝鮮の軍事関係:オープンになっていないので世界銀行などの推計
公表資料はドル表示のため、1ドル 110円で換算
★北朝鮮の軍隊兵力数
人口は韓国の半分、日本の 5分の 1。兵力数は韓国の 2倍、日本の 5倍
★北朝鮮の軍事費
GDP比が 22%で世界一。軍事費は韓国の 10分の 1、日本の 13分の 1
★軍事費の大部分を核兵器と弾道ミサイルに
しかし通常兵器(武器、装備、戦闘機など)は旧式。兵士は多いがその食料、給与などもきわめて劣悪。
いまでは軍事費の電力、燃料も不足している。
●悪循環
★独裁体制を維持するために軍事費を増やし、国民を苦しめている。
★そのために、世界から経済制裁や軍事圧力を受けている。
★それに対抗するために、核装備、ミサイル外交をしている。
●悪循環をやめること
★北朝鮮に変化を求めるだけではなく、日米韓も改める必要がある。
★北朝鮮は 160ヵ国と国交があるのに、日米韓は国交がない。
敵視政策をやめ、朝鮮戦争を終わらせること。平和条約の締結を。
※日本は韓国とも平和外交をやり直す必要あり。本当の終戦が必要
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