【地球は今・・・】私たちの暮らし~食品ロス
『地球は今…』シリーズは、大切なテーマを取り上げ、解決を考えるページです。
まだ食べられるのに捨てられた食べ物「食品ロス」の現状をしっかり見てみよう! (落合眞弓、高木善之) |
- 世界の食品ロス量
*食料ロス量は年間約13億トン
*食料生産量のおよそ1/3が捨てられている
世界の飢餓貧困は10億人と言われているが、10億人分の食料の重量は年間3億トンになる。
このことから、食料ロス13億トンがどれほど大きいかがわかる
- 日本の食品ロス量とその発生状況
*食品廃棄物(年間2531万トン)のうち4分の1の600万トンがまだ食べられるのに捨てられている食品ロス
*家庭の食品ロスは、食べ残しや賞味期限切れなどの理由により捨てられたもの(直接廃棄)、野菜の皮やへたなど食べられる部分を過剰に除去されたものがあり、食品ロス全体の46%
*製造・卸・小売事業者は、製造・流通・調理の過程で発生する規格外品、返品、売れ残りなどが食品ロスになり、外食事業者は、作り過ぎ、食べ残しなどが食品ロスになっている
- 食品ロスの影響
*環境問題
・水や肥料、農薬、作物の種子などの作物生産資源の無駄
・製造・流通・販売のエネルギーの無駄
・廃棄処理に大量のエネルギーがいる
*食糧危機と社会的不平等
・世界人口約77億人(2019年)が2050年には約97億人と予想
・飢えや栄養不足で苦しんでいる人は約8億人
・気象危機の影響で食料生産量は減少し、食料価格が上昇
・食品ロスで、さらに多くの人が食糧危機に直面し、飢えに苦しむと予想
※日本のまだ食べられる食品ロス600万トンは、
・2000万人の1年間の食料に匹敵
・国連(WFP)の食料援助420万トンの1.4倍に当たる
このことがわかれば、私たちが知らず知らずにどれほど大きなムダをしているかがわかると思う
- 食品ロスの原因
問) 食料の6割を輸入している日本が、なぜ食品を大量廃棄するのか?
答) 日本は一昔前は、ご飯1粒でも残すと、親から「もったいない。バチが当たる」
と叱られたものだが、戦後豊かになり、
人々の間違った贅沢な意識、間違った衛生観念と、
業界の間違った賞味期限・消費期限や「3分の1ルール」などが合わさって、
非常に無駄の多い生活になったと思われる
国名 | 食料自給率 |
カナダ | 256% |
豪州 | 233% |
米国 | 131% |
フランス | 130% |
ドイツ | 95% |
イギリス | 68% |
日本 | 38% |
- 食品廃棄を減らすためにできる事
*「欲しいものを買う」⇒「必要なものを買う」
買いすぎたり、衝動買いしないように、冷蔵庫にあるものを確認し、
必要なものをメモして買い物に出かける
*「残った、あまった」⇒「工夫する、知恵を使う」
他の料理にリメイク、献立や調理方法の工夫をする
親しい人、近所の人とシェアする
*外食も注文しすぎない、食べ残しゼロ
どうしても余った場合は、タッパーなどで持ち帰る
*生ゴミは堆肥(コンポスト)にして、家庭菜園にチャレンジ
家庭菜園、ベランダでプランター、とてもいいことです
*フードバンクなど食品廃棄を減らす活動をしている団体に参加する
♪ 1世帯当たりの食べ物のムダは? ♪ 「食べ残し」と「手つかず食品」の4人家族1年あたりの無駄な出費は、 |