イギリスと日本の国葬と報道(2022.09.15)
★イギリス、エリザベス女王の国葬の準備が着々と進む
・この国葬はなんと、60年前から周到に準備されてきたもので、当時三十代だった女王も会議に参加、アイデアを出されたとか。
・例えば、柩が車で運ばれる際、みんなから柩がよく見えるように、車の窓を広く大きくするようになど。実際に9/13夜、ロンドンに到着した柩を乗せた車はその通りの設計で、大きく広い窓から柩がよく見えた。
・きのう柩は、バッキンガム宮殿からウエストミンスター宮殿までの1.8km、38分間厳かに運ばれ、宮殿中央ホールに安置され、王族の弔問が行われ、一般弔問では多くの国民が参列した。参列者は2日前から並んだ。老若男女が多くが涙を流し、感極まった言葉を発している。女王が国民からどれほど愛され、敬われ、大切にされてきたかがよくわかる。正直とてもうらやましく感じた。
・月曜日の本国葬には世界の要人500人が参列、一般弔問には75万人以上が訪れるとのこと。行列はテムズ川を越えて7Kmに及ぶと予想され、トイレ、水飲み場も準備される。
・この国葬は憲法と法律に従い、しっかり準備され、誰も異を唱える人はいない。11日という短期間だが整然と準備が進んでいる。
・日本の国葬は準備期間2ヶ月だが、多くの反対、様々な障害や混乱がある。要人の参加は予想を大きく下回り、『弔問外交』は期待ハズレになりそう。
これには安倍元首相の評価、日本の評価、日本の国内世論の影響もあるだろう。
改めて、イギリスの『本物の国葬』と日本の『国葬のようなもの』の大きな違い、コントラストがはっきりしてしまった。
・日本では……
今朝の新聞のトップ記事は『KADOKAWA会長の逮捕』だった。ざっと見たところ一面だけではなく多くの紙面を五輪賄賂問題に当て、イギリスの本物の国葬の記事と日本の国葬のようなものの記事がなかったことには違和感があった。これは朝日新聞だけ稼働感からないが、新聞社が忖度しているのか、政府の圧力なのか。おそらく両方だろう。
この件、私の考えは、賄賂は賄賂、事件は事件だが、何度も言うように大きな大会のスポンサー契約を取るのは大きなビジネスであり巨額の契約費がかかる。それには謝礼もコンサル料も当然。それが今回はみなし公務員だから違反になる。だから捜査も逮捕も当然だが新聞、テレビで連日大事件、トップニュースとして第第的に取り上げることに疑問を感じる。政府に不都合な事件やスキャンダルが起きると多くの場合、芸能界やタレントなどのスキャンダルや大麻事件など、ごまかしの事件が報道される。
今回の五輪賄賂事件はまさにその犠牲だと感じる。