【地球は今・・・】食が危ない!~新型栄養失調
戦後しばらくは食料不足による栄養失調、今は食料はあるがビタミンやミネラル不足の「新型栄養失調」だという。
|
●ミネラルとは
五大栄養素(糖質・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル)のひとつミネラルは、体を維持し機能させる栄養素。糖質やたんぱく質、脂質を摂っても、それらを有効に機能させるビタミンやミネラルがなければエネルギーや体の素材にならない
●ミネラルが不足するとどうなるの?
「やる気が出ない」
「なんだか疲れている」
「集中力がなく、ミスを連発してしまう」
「すぐに体調を崩す」「ぐっすり眠れない」
「肌が荒れる」など
『新型栄養失調』の症状が現れる
●ミネラルが少なくなった理由
★ライフスタイルの変化
・食事代わりにスナック菓子や菓子パンを食べるようになった
・添加物たっぷりの加工品や外食が増えた
・水やお茶代わりの甘いジュース(砂糖や人工甘味料)が増えた
★栽培の変化
・除草剤、農薬、化学肥料の使用で土壌が劣化
・温室栽培など、旬でないものが食卓に並ぶ
野菜の栄養価の減少
1960年を100とした場合の2010年の割合 |
★調理の変化
・栄養やミネラルの多い皮や芯を除く(精米、精白)
・料理中、調理後の水洗い(断面から栄養分が流失)
・熱処理、湯煎、水炊きが増えた(ビタミン、ミネラルが失われる)
・ダシを化学調味料(アミノ酸等)で手軽に作ってしまう(ミネラルゼロに)
★加工・保存方法の変化
・精製塩、精製油(※)を使用(化学処理をしてミネラルがなくなった)
・冷凍や解凍により出たドリップを捨てる(ドリップは冷凍の肉や魚を解凍したときに
出る肉汁で、ミネラルなど栄養とうまみのエキス)
・きれいな色に見せるため、飲み物(ジュースやお茶)も加工(自然のミネラル除去)
・不自然な加工、不自然な添加物
リン酸塩は、
PH調整、カビ防止、沈殿・濁り防止、変色・変質防止、鮮度保持、乾燥防止、決着力、保水性、風味向上などで、ハムや練り物、チーズ、菓子、カップ麺など多岐に使用されているが、体内でミネラルと結合し一緒に排泄させてしまう
(※)サラダ油の生成過程
原材料
大豆や菜種
⇓
油分の抽出、加熱
ノルマルヘキサン(神経毒性がある有機溶剤)使用
⇓
ガム質(澱)除去
リン酸添加
⇓
遊離脂肪酸を除去
苛性ソーダを添加し遠心分離
⇓
脱色
活性白土
⇓
酸化防止剤
クエン酸添加
⇓
サラダ油・大豆油・菜種油
・業務用の油には消泡剤としてシリコーンを添加
・油は遺伝子組み換えの有無の表示はいらない。
大部分は遺伝子組み換えの菜種や大豆を使っていると推察される
・市販のドレッシングなどにもこのような油を使用
・遺伝子組み換えでない原材料を圧搾手法で食用油にしている中小メーカーもある
・悪い油は炎症を起こし、いい油は炎症を修復するので、いい油を選ぼう!
●子どもたちの変化
最新の研究では、子どもたちに「新型栄養失調」による体調の変化が顕著に表れているとの報告がある
・小中学生の長期欠席者数は287,747人、うち不登校者数は196,127 人で、
いずれも過去最多(中学生の18人~19人に1人」が長期欠席をしている状態)
・不登校の原因調査では「無気力・不安」が最も多い理由で46%、「いじめ」など、
人間関係によるものは約10%
・子どもの自殺者数は499人で、これも過去最多、10年前の2.7倍
▼通級による指導を受けている児童生徒数の推移
年度 |
多動性障害 |
学習障害 |
自閉症 |
情緒障害 |
身体障碍 |
言語障碍 |
合計 |
1998 |
0 |
0 |
0 |
4184人 |
1561人 |
20451人 |
12259人 |
2008 |
3406人 |
3682人 |
7047人 |
3589人 |
2101人 |
29860人 |
49685人 |
2019 |
24709人 |
22386人 |
25635人 |
18155人 |
2606人 |
39691人 |
134189人 |
●ミネラル補給の食事による改善例
子どもたちの心や行動の変化の原因の一つに食生活があげられ、それを改善するための有機野菜や米飯給食推進の活動も草の根で広がっている。
煮干しや昆布のだしなどでミネラルを補給し、アスペルガー症候群や自閉症、不登校、リストカット、ADHD、うつ症状、便秘などの改善例が報告されている。
【対策】意識してミネラルを摂ることが必要。
|