原発問題(2022.12.06)
★脱原発の方針の大転換
8月、岸田首相は「既設原発の最大限の活用」を発表。国会で議論はなかったが、誰がいつ、どのように決めたのか。
それに応えて経産省が計画案を出した。
1.原発の使用期限
・福島原発の事故後に『最大40年』が決まったが、その後、原子力規制委員会の審査に合格すれば最大60年の改正が行われた。
・今回はさらに『運転停止期間の追加を認める』ことが示された。
・福島原発事故後、多くの原発は10年以上停止しているが、この案が通ると実質的には上限がなくなる。
・運転期間は、原発の設計強度、老化、劣化などから導かれたものなのに、政府が「運転休止期間は除外する」というのは、「家の耐用年数は『空き家期間は除外する』ということ同じでとんでもないことだ。
2.新設、増設について
・福島原発事故以降、政府は「原発ゼロをめざし、できるだけ早期に廃炉を進め、新設、増設はしない」と決めた。
・それが今回、『まずは廃炉が決定した原発の建替えを具体化する』としている。これはこれまでの方針を大きく逆転させるもので、国会の議論もなく、国民への説明もなし。
大きな怒り、憤りを禁じえない。
さらに『まずは建替えを』という言葉は、さらに新設、増設への方向を示すものとして見過ごすわけにはいかない。