支援活動報告

テラ・ルネッサンスへの支援報告(2021年11月~2022年10月の活動)=コンゴ・ウガンダ=

コンゴ民主共和国における紛争被害を受けた女性及び最貧困層世帯への支援活動

コンゴ民主共和国中央カサイ州において、紛争被害を受けた女性(性的暴力被害者、シングルマザーなど)及び高齢者、障害者、国内避難民などの脆弱層世帯への支援を行いました。

活動内容

  1. 洋裁の技術訓練および開業支援活動
    中央カサイ州では、紛争被害に加えてコロナ渦で経済活動が停滞し、困窮している状況が続いています。こうした状況を鑑みて、60 名の紛争被害を受けた女性たちに洋裁技術の職業訓練を実施し、そのうち 58 名が洋裁訓練を修了しました。修了した 58 名それぞれが個人・または小規模グループで洋裁店を営み始め、全員が収入源を確保できるようになりました。また、フォローアップとして、洋裁店の運営や生計向上に向けて個別訪問、助言、販促支援などを行い、52 名は洋裁の仕事で生計を立て、自分の家族を養うだけの収入(1日 1.5 ドル以上)を得ることができるようになっています。
  2. 新型コロナウイルス感染対策支援事業
    コンゴでは、コロナによる厳しいロックダウン(都市封鎖)により、洋裁支援でビジネスを営んでいた女性たちも、収入を失いました。そこで、彼女たちに3,000 枚のマスク製造の仕事を依頼し、マスクに対する賃金を支払うことで、彼女たちの生活に大きな影響が出ないよう支援しました。さらに、そのマスクを緊急支援物資として病院や貧困層の方々に無償で提供しました。ある女性は「自分たちの生活を支えることもでき、他の住民たちの役にも立てる。かつては、戦争と女性に対する暴力の二重苦を味わってきたけど、今、この仕事をすることは、自分の生活を支え、他者の役にも立てる、二重の喜びだ」と話してくれました。その他、新型コロナウィルス感染予防のため、手洗い啓発、マスクの使用方法、3密回避のチラシなどの配布や掲示をし、啓発活動を行いました。

ウガンダ共和国における南スーダン難民支援プロジェクト

ウガンダ共和国北部アジュマニ県において、パリギニア難⺠居住区内の主に PSNs(5 名以上の子どもを抱えるシングルマザー等、特別な支援を必要としている人々)及びホストコミュニティにおける最貧困層など、社会経済的に脆弱な世帯への支援を行いました。

活動内容

  1. 洋裁の技術訓練および開業支援活動
    南スーダン難民居住区(パギリニア難民居住区)内に設置している職業訓練施設において、合計 197 名(難民 111 名, ホストコミュニティ 86 名)に職業訓練と開業支援後の収入向上フォローアップを実施しました。1 期生(2018年) 40 名、2 期生(2019年) 68 名、3 期生(2020年) 89 名が職業訓練を終了し、ビジネスをスタートさせています。また、収入向上のため個人・グループにビジネス運営のアドバイス、材料費の一部を支援するなど、引き続きフォローアップを行なっています。
  2. 新型コロナウイルス感染対策支援事業
    コロナ渦によるロックダウンや、ウクライナ危機による物価高騰等でウガンダの国全体が社会経済的に影響を受けている状況ですが、グループ・個人へのフォローアップを継続して実施することにより、受益者の収入は向上しています。その一方で、ウガンダではインフレ率約 8%を記録しており、食料・日用品などの価格が上昇を続けています。そして、特に女性の生活を圧迫しているのが、生理用ナプキンの購入にかかる支出です。毎月の生理用品の購入にかかる支出は生活費の 5%ほどと推測されますが、収入源を持たない難民は、これを毎月購入することすら難しい状況にあります。このようなニーズに合わせた新たなフォローアップとして、継続して利用することができる生理用布ナプキンの製作を開始しました。
  3. 個別の家庭訪問
    個別の家庭訪問での相談例では、夫と一緒に暮らしたいという女性に今とは別の洋裁店で働けるようサポートを行いました。その女性は、他団体の職業訓練生に技術を教え収入を得ています。受益者が自発的に地域コミュニティの難民や住民に訓練をしており、地域への波及効果も期待できます。

 

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