『地球村』のスタンス

G7広島サミット(2023.05.22)

★サミットとは
1975年、米英仏独日でG5、イタリアが加わりG6、カナダが加わりG7、ソ連崩壊後にロシアが加わりG8、クリミア侵略でロシアの資格停止でG7に。
その後、中国ロシアの台頭、G20、ASEAN、グローバルサウスの出現でG7の存在感はかなり弱くなり、実質西側連合、NATO主要国会議の様相を呈している。

★今回のサミット
・サミット首脳宣言文は、ロシア問題、中国問題、核兵器の問題、政治、経済、環境問題、SDGs全項目を含めた66項目、数百ページにわたる膨大な文章で、ロシア、中国を強く非難するものだった。
 ロシア、中国は直ちに『不当な内政干渉であり断固拒否する』と強く反発し抗議している。
・さらに議長国日本はゼレンスキー大統領を招いたことも含めて、ロシア、中国から敵視されるようになった。
・岸田首相は「サミットは閉幕するが、G7議長としての1年は続く」と語った。
 ロシアと中国を強く非難し注文を付けたサミット宣言を、今後ロシアと中国にどう行動を促していくのか。険しい道のりが続く。
 日本にとっても国民にとっても大きなマイナスになるだろう。

★ゼレンスキー氏
・滞在した30時間、フル回転、ブラジル以外のすべての主要国のトップと会談した。
・各国のトップとの会談の様子と、会談後の会見の様子から、ゼレンスキーの交渉力、説得力はすごいと感じた。
・特に広島の平和記念資料館訪問後の会見は確実に広島県民、日本国民、世界の人の心に響く言葉だった。ゼレンスキーの言葉に私も共感した。
・日本を出発する直前の記者会見でも、各国記者の鋭い質問にも適確に対応、危うい質問にも見事に処理した。
 つくづく人間力があり機転も利くと感心した。
・世界の危機の中で、世界が見守る中で開催された広島サミットが、のちに「世界の平和に向けた大きな転換点だった」と記されんことを祈るばかりだ。