『地球村通信』

【現地ルポ】「竹内農園」で探る『地球村』の可能〔3〕

持続可能な社会の実現を探るために、昨年 10 月に「竹内農園」を訪問しました。有機農業や災害支援などのボランティア活動に果敢に取り組んでおられる元総社市市長竹内洋二さん。米農家としての活躍は地元の大学の米作り指導やベトナムへの農業指導の要請などと広がっています。写真は今年から岡山県立大学が借り上げた田んぼで学長、教授、学生と一緒に草取りの初仕事をした時のものです。

★市長から米農家に転身

落合  今回は、無農薬農業についてお伺いしたいと思います。市長をやめられて米農家に転身されましたが、どうして米農家に?
竹内  市長の時に無農薬米を給食に使ってほしいとお願いしたのですが、必要量の半分しか集まらなかった経緯があったのです。それならば、自分が無農薬米を作って、子どもたちに無農薬米を食べてもらって元気になってもらおうと思ったのです。
落合  そうですか。でも、無農薬で作るのは、私もしたことがあるのですが、大変手間がかかり難しいですよね。すぐできましたか?
竹内  市長任期中に『自然農』の川口由一さんのところに行って学びました。それが大変役に立ちました。
落合  なるほど、学ばれていたので困難さもご存じだった。で、いよいよ実践ですね。田んぼや農機具はどうされましたか?
竹内  同級生から田んぼを 1 枚(2反)と農機具も借りて実験的に始めました。

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★農家の時給は10円?

落合  8 ㏊もの田んぼを無農薬で作るのは大変ですね。何人でされているのですか?
竹内  普段は私と家内の二人ですが、繁忙期は、義理の兄夫婦や同級生、そして孫たちも手伝ってくれます。 
それと、田植え機、コンバイン、米の選別機や精米機など機械も導入しています。昨年の売り上げは3,600 万円でした。でも、純利益は 15 万円です。まぁ、暴利をむさぼることをしなくてよかったとは思います。
落合  今はお米の価格が昨年の2倍ほどに上がり、社会問題になっています。しかし、農家の方々の労働は時給10 円にもならないと聞いたことがあります。
竹内  税務課の職員も気の毒がっていましたが、日本の農業を本気で守っていく気概のある政府が必要です。トップが変わらないとね。

★ジャンボタニシの助け

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